◆パ・リーグ 西武7―0ソフトバンク(7日・メットライフドーム)
グラブをたたき、控えめに喜んだ。松本はこん身の直球を6球続け、最後高めの146キロでリチャードを空振り三振に斬った。3年目でプロ初完投を完封で飾り「走者を出しても粘れた。うれしいし、ほっとしています」。被安打わずか2。自身最多の135球に白い歯がこぼれた。
6月28日のソフトバンク戦(京セラD)以来11試合、約3か月ぶりの白星。最後の球は、辻監督からの「高めを使え」の助言の成果でもあった。指揮官は「スピンの利いた浮き上がるような球が投げられるのがいいところ。制球良く投げようとすると、ボールになったら苦しくなる」。求められた大胆さも発揮された。
チームは連敗を4で止め3年ぶりのソフトバンク戦勝ち越しを決めた。自己最多を更新する8勝目を手にした24歳右腕は「自信にして次の試合もしっかり投げたい」。2ケタ勝利も視界に入ってきた。(岸 慎也)