八神純子「生涯現役」「ラブソングを歌えるシンガーであり続けたい」、6年ぶりアルバム発表

スポーツ報知
「一生懸命になって目標に向かっていく時間が楽しい」と語る八神純子

 ヒット曲「みずいろの雨」で知られる歌手の八神純子が、9月29日に約6年ぶりのアルバム「TERRA―here we will stay」をリリースした。コロナ禍を経験し、歌詞を書き直し、収録曲を入れ替えた力作。日本で活動を再開し、節目の10年。このほどインタビューに応じ、「生涯現役」「ラブソングを歌えるシンガーであり続けたい」と誓った。(加茂 伸太郎)

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 生き生きとした表情、熱を帯びた言葉の端々から充実感が伝わってきた。2011年に本格的に日本での音楽活動を再開し、区切りの10年。八神は「第2の音楽人生は『やりたいようにやるわよ!』って。大事なことは自分で決めるし、失敗しても責任を負う。この10年間にはすごく満足しています」と話した。

 今作は「There you are」(15年)以来6年ぶりのオリジナルアルバム。現代サウンドで昭和歌謡にトライした「恋したかぐや姫」、19年にアフガニスタンで凶弾に倒れた医師・中村哲さん(享年73)を歌った「一筋の運河」など全13曲が収録された。

 「コロナがない時に書いた作品が合わなくなってしまい、詞を書き直したり、曲の入れ替えをしたり」。コロナ前に書いた「終わりを決めるのは私 ~Eclipse~」は、歌詞を「フレアが消えたなら 光あふれ」から「コロナが消えたなら 光あふれ」に変更。ラテン語で「大地、地球」を意味する表題曲「TERRA―」は、80年の楽曲「Mr.ブルー~私の地球~」の“現代版”。11分17秒に及ぶ大作に仕上がった。

 八神は1978年1月にシングル「思い出は美しすぎて」でデビュー。その年の10月、TBS系音楽番組「ザ・ベストテン」の今週のスポットライトで「みずいろの雨」を披露すると、同曲が大ヒットした。「私にとって大きなターニングポイント。皆さんが、この曲で私を知ってくださるきっかけになった。素晴らしい機会をいただいたなと思う。それは後々分かることで、あの頃はヒットしている実感はなかったですね」

 結婚後、87年に米国に活動拠点を移した。自宅のある米国と日本を2か月に1回ほどのペースで行き来する生活だったが、コロナ禍で一変。昨年は愛知県の実家で過ごした。「(米国には)1年半ぐらい帰れなかった。1週間しか戻らないにしても、隔離期間を考えると3週間必要。スケジュールが1か月空くことがなくて実家に籠もっていました。父が2年半前に亡くなり、独りになった母と寄り添うようにいられたので、タイミングは良かったのかな」

 16年に自主レーベル「Listen J」を設立し、コンサートも自ら主催する。「無謀とも言えるけど、激動の音楽業界で、周りに流されないでやるにはこれしかなかった。リスクを取ってでもチャレンジするのが、私のエネルギーの源になっています」ときっぱり。音楽への思いは年々増しているという。「デビュー時には想像もしていなかったけど、今は『生涯現役』『年齢に関係なく男女のラブソングを歌えるシンガーでありたい』という気持ち。それがこのアルバムにも宿っています」

◆ジャケット写真は北海道・豊頃町のハルニレの木

 〇…ジャケット写真は北海道・豊頃町のハルニレの木で撮影されたものだ。幕別町でのコンサート時、旧知のカメラマンと再会。この木の存在を知り、雪の中、翌朝3時に起きて同所を訪れた。「私たちは動物たちと一緒で、ほんの一瞬、地球上に住まわせてもらっている。それを表現したくて、真ん中に木を据えました」と語った。

◆31日にコンサート「ヤガ祭り the 3rd」

 〇…八神は、31日にコンサート「ヤガ祭り the 3rd」(東京・Bunkamuraオーチャードホール)を行う。「来ていただいた皆さんに『今年1年ありがとう』とお礼を言いたい。赤字になろうが、黒字になろうが、みんなで(お金を)出し合って一夜限りのお祭りをするわけですから。『割り勘コンサートですよ』とお伝えしています(笑い)」と話した。

 ◆八神 純子(やがみ・じゅんこ)名古屋市出身。米国カリフォルニア州在住。1974年初作詞・作曲の「雨の日のひとりごと」がヤマハポピュラーソングコンテスト(ポプコン)優秀曲賞。75年「幸せの国へ」でポプコン優秀曲賞。78年デビュー。80年「パープル・タウン~You Oughta Know By Now~」で紅白初出場。90年から2000年まで帰国コンサート開催。

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