クロップ監督「50~60年語り継がれるゴール」 サラーのリバプール最高ゴールも、天王山は2-2ドロー

スポーツ報知

◆イングランド・プレミアリーグ ▽第7節 リバプール 2-2 マンチェスターU(3日、英国リバプール・アンフィールド)

 リバプールがホームでマンチェスターCと2-2で引き分け、勝ち点15の2位に後退した。日本代表MF南野拓実は出番がなかった。チェルシーがサウサンプトンに勝ち、同16の首位に浮上した。

 「ハーフタイムのホイッスルを聞いてハッピーだった」とリバプールのクロップ監督。「チャンスがあったか思い出せない」とドイツ人闘将が語った通り、前半はわずか1本のシュートで、しかも枠外。最初の45分間は7本のシュートを放ったマンチェスターCに完全に支配された。

 後半はがらっと変わった。「前半はマンチェスターCを相手に”やってはいけないサッカー”。逆に後半はマンチェスターCに対し、”やらなければならないサッカー”ができた。攻撃的で闘志満々だった。狭いスペースでボールをつなげ、両サイドを使い、相手を走らせた。後半はうちの試合だった」。クロップ監督が満足気に語ったように、一昨季王者のリバプールが、昨季王者のマンチェスターCに、最後の45分間は運動量で相手を凌駕(りょうが)する、力強いサッカーを展開した。

 先制点は後半14分。ハーフライン手前の右サイドでリバプールのDFファビーニョのパスをFWサラーが受けた。すると、マンチェスターCのDFカンセロがすかさずプレスをかけてくる。しかしサラーは魔法のようなワントラップで交わすと、そのまま右サイドをドリブルで独走。そこから最前線を走っていたマネにスルーパスを通し、セネガル代表FWは豪快に右足を振って対角線上の左サイドのゴールネットを揺らした。

 しかし、10分後の後半24分、今度はマンチェスターCが左サイドでFWジェズスのスルーパスを受けたMFフォーデンが左足を振って、まるでマネのゴールに呼応するかのように、対角線上に同点弾を決めた。

 後半31分、試合後にクロップ監督が「あの2点目は、本当に真のベストプレイヤーだけが決められるゴール」と語ったサラーのスーパーゴールが生まれる。

 右サイドでボールを受けた瞬間、すでにフォーデン、カンセロ、FWベルナルド・シルバらマンチェスターCの3選手に囲まれていた。しかしここからエジプト代表FWが信じられないドリブルを見せる。

 足にボールが吸い付いたようなドリブルで3人の囲みから抜け出すと、今度は猛然とプレスをかけてきたDFラポルテを鋭い切り返しで交わし、なおもスライディングを仕掛けてきたラポルテとDFディアスを振り切ってシュート。右サイドの角度のない位置から利き足ではない右足でのフィニッシュ。矢のように放たれたボールは、マンチェスターCゴールの左ポストの内側をかすめて、ゴールネットを揺らした。

 「このクラブはあのようなゴールを決して忘れない。ファンはこれから50年も60年も、生きている限りあのゴールを語り継ぐだろう」。試合後、クロップ監督が感嘆まじりに語った通り、全てがぎりぎりのゴール。何か一つ、微妙なミスがあっても生まれない、まさに魔術師のゴールだった。

 このスーパーゴールで勝負が決まったかに思われたが、マンチェスターCが最後に意地を見せる。後半36分、今度はエースのMFデ・ブライネが、こちらも利き足ではない左足をこぼれ球に合わせて再び2-2の同点に追いついた。

 「後半のようなプレーを90分したのなら、勝てなければ悔しいが、前半はシティが優勢の試合。2-2は公平な結果だ」。サラーの歴史に残るスーパーゴールが飛び出しても勝利に結びつくことがなかったが、クロップ監督は試合を総括。このドローで今節サウサンプトンに3-1で快勝したチェルシーにプレミアの首位を明け渡した形になったものの、最強マンチェスターCと好試合を演じ、ドイツ人指揮官が今季の優勝争いに自信を深めていた。

 一方マンチェスターCのグアルディオラ監督は、サラーのゴール直前の後半28分、リバプールのMFミルナーが犯した反則が「2枚目のイエローに当たるプレーだった。しかしここはアンフィールドだ」と憤りを隠さなかったが、高レベルの戦いを見せた試合そのものに関しては、「プレミアを愛している」と語り、2強対決の濃度にご満悦。そして「リバプールと我々のチームを祝福したい」と続け、敵地で2度同点に追いつき、一歩も譲らなかったチームのパフォーマンスに笑顔を見せていた。(英国=森昌利通信員)

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