【日本ハム】斎藤佑樹、2軍ラスト登板で涙の5球三振締め 早実後輩・清宮の「楽しんで」にウルッ

スポーツ報知
2軍戦最終戦の6回に登板した引退を発表している斎藤佑樹

◆イースタン・リーグ 日本ハム1―6DeNA(3日・鎌ケ谷)

 日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が3日、2軍ラスト登板を涙で締めくくった。イースタン最終戦のDeNA戦(鎌ケ谷)に6回から登板し、打者1人に全5球直球勝負で空振り三振。早実の後輩・清宮からもらった言葉がきっかけで途中から涙を浮かべながらの投球だったが、リハビリ期間などを過ごした2軍施設で最後の雄姿を披露した。

 見慣れた場所からの景色が、かすんでいた。今季限りで現役引退する斎藤の2軍ラスト登板には、1379人のファンが集まった。初球、2球目、3球目と投げるごとに視界はゆがみ、最後は涙を浮かべたまま乙坂を132キロ直球で空振り三振に斬った。「今の自分が出せる最大限のフォーシーム。悔いなく投げられました。たくさんのファンの前で投げられたのは幸せです」。右腕のグッズを手にした多くのファンから温かい拍手が注がれ、全5球を直球勝負で締めくくった。

 思いがけない言葉が、涙腺を決壊させた。6回。投球練習を終えた斎藤のもとに、早実の後輩でもある清宮が一塁からボールを手渡しにきた。「(清宮)幸太郎がマウンドに寄ってきて『楽しんで投げてください』って泣きながら来たので。それが一番、ちょっと(涙腺に)来ちゃいました」。純粋な言葉が胸に響いた。

 かわいい後輩だからこそ、特別なラストメッセージも送った。早実の大先輩のソフトバンク・王貞治球団会長に引退の報告をした時に「あとは幸太郎に任せました」と伝えたという。プロ入り後は苦しんでいるが「絶対、来年以降ファイターズを代表するスラッガーになるので。頑張ってほしいですね」とエールを送った。

 粋な演出もあった。この日の登場曲は早実で優勝投手になった06年夏の甲子園のテーマソング、スキマスイッチの「スフィアの羽根」。後輩の杉谷の発案で国民的スターに駆け上がった“あの夏”を思い出させる一曲とともにマウンドに上がり、「あの頃を知っている選手もなかなかいないでしょうし、不安な気持ちはあったけど久しぶりに聴けてよかった」と笑みを浮かべた。

 試合後にはセレモニーが行われ、残すは1軍で最後の登板となる17日のオリックス戦(札幌D)。「本当に感謝して最後、投げさせてもらえたら」。右肩痛や右肘靱帯(じんたい)断裂からの復帰に向けたリハビリ期間などを過ごしてきた2軍施設に別れを告げ、最後は北海道のファンへ雄姿を届ける。(後藤 亮太)

 ◆佑に聞く

 ―鎌ケ谷での最終登板はどのような気持ちで。

 「ずっと本当に札幌ドームで、北海道で投げていたいと思っていたんですけど、結果的に鎌ケ谷にいることが多くなって。すごく思い入れのある、いろいろなことが詰まった球場。最後こうやって引退セレモニーをしてもらって本当にありがたい気持ちで投げました」

 ―三振を取ってからの心境は。

 「コーチの島崎さんに『目に涙が浮かんでキャッチャーが見えなくなるぞ』って言われていて、そんなことないだろうって思っていたんですけど、本当にその通りになってしまったので、ちょっと悔しい気持ちはある。でも、ちゃんとキャッチャーに投げられたので、ちょっと安心しています」

 ―スタンドのファンも大きな拍手が送られた。

 「これだけ応援してくれる人がいたんだ、と改めて感じられた瞬間でした。特にこの2年間はコロナ禍の影響で、直接ファンの方の声援を聞くことがなかったのでうれしかったです」

 〇…斎藤の引退試合となる17日のオリックス戦(札幌D)の観客上限は1万人で、球団関係者は「3日時点で完売間近」と明かした。2日の試合前に栗山監督が登板を発表し、3日には球団が試合後の引退セレモニー実施を発表。11年のプロ野球生活最後の雄姿が大きな注目を集めている。

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