東京五輪陸上男子110メートル障害代表の金井大旺、故郷で亡き恩師への感謝を込めラストラン

スポーツ報知
故郷のラストレースで力強いハードリングを見せた金井

 東京五輪陸上男子110メートル障害代表で今季限りで引退する金井大旺(26)=ミズノ=が2日、故郷の函館市千代台陸上競技場で行われた「第29回北海道陸上競技フェスティバル」男子110メートルに出場、13秒55(追い風参考)で優勝し、故郷ラストランを飾った。

 会場では両親を含め約3500人が観戦。金井は「この競技場は約10年間練習を続けた自分の原点。無観客大会が多かっただけに、最後にこんな多くの人の前で走ることができて幸せです」と感激を口にした。

 亡き恩師への思いも込め力走した。小学3年でCRS(千代台陸上スクール)に入り始めた陸上。ハードラーとしての基礎を教え込まれたのは、19年1月に病気で他界した元ハードル選手の田口純子コーチ(享年80)。同コーチは生前、選手の競技力向上のため自費300万円を投じハードル60台を購入、千代台競技場に寄付、この日もそのハードルが使用された。金井は「田口先生にはよく怒られたが、先生の指導がなければ今の自分はない。感謝の思いを込め走りました」。

 歯科医を目指し来春、医療系大学に進学。「ハードルを通し全身全霊をかけ一つのことを突き詰めた経験を、今後の人生にも生かしたい」。この日のレース後は、中高生相手にハードル教室を行い、子供たちの質問にも丁寧に答えた。「陸上競技で得た多くの経験と知識を、覚えているうちに子供たちにも伝えたい」と後進指導にも意欲を見せた。

 04年にCRSを創設、金井選手の指導にも携わった岡部寿一校長(79)も「現役引退後は、帰省時に臨時コーチをお願いしたい。将来、本人の希望通り故郷で開業したなら、正式コーチに迎え、ゆくゆくは校長として未来の五輪選手を育成してほしい」と歯科医と指導者の”二刀流”を期待した。(小林 聖孝)

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