NHK大河「青天を衝け」栄一が明治政府の特命担当に就任 濃厚キャラたちと日本をつくる 第29回見どころ

スポーツ報知
洋装になった渋沢栄(吉沢亮=中央)NHK大河ドラマ「青天を衝け」第29回より

 俳優の吉沢亮が実業家の渋沢栄一を演じるNHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜・後8時)の第29回「栄一、改正する」(3日放送)で、明治政府に仕えることになった栄一は“特命チーム”を率いて日本を変える。

 栄一(篤太夫から再び改名)が設立した部署は「改正掛(かいせいがかり)」。各省の垣根を越えてアイデアを集め、実現していく。自分と同じように、幕臣時代に海外に渡航した杉浦譲(志尊淳)や前島密(三浦誠己)を静岡から呼び寄せる。当時の「改正―」という文字からは伝わりにくいが、現代でいう「特命担当」のようなもの。税制、郵便制度の確立を目指すなど、明治に入り、次第に近代国家への道を歩み始める。

 時代が変わっていく瞬間というのは、どんな感じなのだろう。ちょんまげ頭に刀を持った侍が、スーツを着て役所に勤める。鎌倉から室町、最近だと平成から令和になったが、おそらく雰囲気は違う。教科書だと1ページで済んでしまうが、いきなり変わるはずがない。映像での描かれ方が楽しみになる。

 前週の第28回「篤太夫と八百万の神」では、フランスで4万両(約4億円)を稼いだ栄一が新政府にスカウトされる様子が描かれた。大倉孝二演じる大隈重信が、強烈な方言と変顔レベルの表情で熱く迫ってくる。語尾は「で、あーる!」を連発。濃厚なキャラクターにSNSでも「頭から離れない…」、「(大倉の起用は)大正解であーる」などといった喜びの声が目立つ。ネットで調べると、実際の大隈も似たような口癖があったという。しかし、1922年に亡くなった偉人の口調を知る人は、ほとんどいないだろう。

 前週の最後にはハプニングも描かれた。出勤初日の栄一が、政府首脳の集まる会議の場を、自分の勤務先・大蔵省と勘違い。顔を知らないこともあり、三条実美(金井勇太)や岩倉具視(山内圭哉)、大久保利通(石丸幹二)らを前に大声で説教をたれてしまう。そして、勘違いが分かると土下座で謝罪。SNSでも「完全コントだった」などと大盛り上がりだった。

 番組関係者によると、栄一の勘違いは「ドラマの演出です」。確かにここまで細かく史実が残っているはずがない、実際にあったエピソードかもしれないと思わせるシーンだった。名優たちが完全に役になりきっているから違和感がない。後にスタッフがアドリブだったと明かした徳川斉昭(竹中直人)の“キス死”を思い出す。

 第28回の世帯視聴率は13・8%で1・2ポイント回復した。裏でフジテレビが放送していた人気アニメ「鬼滅の刃」が終わったことで、視聴者も戻ったのだろうか。8月に吉沢をインタビューした際「ここまでの健闘を予想していたか」と聞いたら「純粋に脚本が素晴らしいというのは最初から思ってたので、面白いものを作ってるという自信はあった」と笑顔で即答していた。視聴率が全てではないが人気のバロメータの一つではある。さらなるアップを確信している。

(NHK担当・浦本将樹)

※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区

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