井上康生監督が退任会見 「柔道ライフの道半ば」今後も柔道界の発展へ尽力

スポーツ報知

 東京五輪で史上最多の金メダル5個に導いた柔道男子日本代表の井上康生監督が2期9年の任期を終える30日、オンラインで会見を開き、退任を報告した。

 12年ロンドン五輪後に監督に就任。16年リオでは金2を含む全7階級でメダルを獲得するなど手腕を発揮した。監督としての9年間を「さまざな失敗や挫折を含め、私自身の人生にとって非常に貴重な経験だった」と振り返り、「この貴重な経験を次のステージにどう生かしていけるか。ホッとしている時間もないし、柔道界はさまざまなことに取り組んでいかなければいけない状況。微々たるものでも、力をしっかり注いで取り組んでいきたい」と今後へと目を向けた。

 10月からは全日本柔道連盟(全柔連)の強化副委員長に就任。競技普及や魅力の発信などを担う新設の「ブランディング戦略推進特別委員会」の委員長にも就く。「終わりという言葉がどうしても当てはまらない。私自身の柔道ライフ、人生において道半ば。まだまだ頑張ろうという感じです」と情熱を燃やした。

 男子代表監督の後任は鈴木桂治氏が務める。鈴木氏が井上体制の継承を打ち出していることに「何よりの評価だと感じている」と感謝。その上で「鈴木先生は度胸や先見の明があり、いろんなアイデアを持っている。私にはないたくさんの力がある。鈴木カラーを前面に出してチームをつくってほしい。私も副委員長として一緒に戦わせてもらえることが楽しみ」とエールを送った。日本男子の長年の課題である最重量級の復権についても「私自身も本当の意味で達成することができなかった。その部分を成し遂げてくれると思っている」と期待した。

 また、ともに戦った選手たちにも「頼りない、力のない監督のもとでよく一緒にやっていただいたなと思っている。みんなの活躍をこれからも期待したいし、監督ではなく副委員長という形ではあるが、引き続きともに戦っていきたい」とメッセージを送った。

 3年後にはパリ五輪が待っている。現場を支える立場として「我々が良き環境をいかに作って上げられるかが大事。自国開催と他国開催では、環境面も大きく異なる。東京五輪で得た経験、結果が全てと思っていたら、非常に厳しい戦いが待っている。東京五輪で選手たち、関係者の方々を含めて『やれるんだ』という気持ちにはなれたのかなと思うので、より一層、世界の志を持って、さまざまな方のお力を借りながら頑張っていきたい」と表情を引き締めた。

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