【凱旋門賞】海外挑戦の先駆者、角居元調教師がエール「若い人に日本競馬の歴史を変えてほしい」

スポーツ報知
19年凱旋門賞にキセキで挑戦した(前列左から)角居元調教師とスミヨン

◆第100回凱旋門賞・仏G1(10月3日・芝2400メートル、パリロンシャン競馬場)

 海外挑戦の先駆者が熱視線を注ぐ。ヴィクトワールピサで制した11年のドバイ・ワールドCを始め、米国、香港、豪州で勝利を挙げた元JRA調教師の角居勝彦氏。凱旋門賞は10年ヴィクトワールピサ、19年キセキがともに7着と世界の壁に屈した。「ドバイや香港のような招待競走と違い、欧州は一から十まで経費がかかります。それでも出なければ勝てません」と厳しさを知り尽くす。

 今年は、ディープボンドの遠征に息子の角居和仁助手が帯同している。幼い頃からシーザリオの米国遠征などに同伴したが、当時は物見遊山的な感覚だった。競馬の道を志したのは18歳。父としては「この道を目指したいと聞いた時は、今さらという感じだったけど、うれしかったですね。頑張ってほしいです」と温かく見守る。

 そしてシャンティイの受け入れ先は、開業前に角居厩舎で研修を受けた清水裕夫調教師。そこを拠点に前哨戦のフォワ賞で逃げ切りV。角居氏は「きれいに整備された日本の馬場と違い、フランスはでこぼこの路盤に芝が生えそろった感じ。ボンドは日本と質の違う馬場に見事に対応しましたね」と賛辞を送った。

 今年のクロノジェネシスは本番9日前に出国する異例のローテで挑む。「向こうでの滞在期間が短いならアクシデントのリスクは減ります。より疲れのない状態で臨めるというメリットもあります」と経験豊富な“指揮官”は理にかなった臨戦過程とみる。

 角居氏が占う今年の凱旋門賞。「前哨戦でフォルスストレートの手前からゴール板まで脚を使えたことがボンドの武器。当日は柵が移動し、きれいな馬場を走れる。クロノはその後ろにつけて、スパッとはまれば面白い」と期待を隠さない。「若い人に日本競馬の歴史を変えてほしい」というレジェンドの願いは、記念すべき100回目でかなうのか。(内尾 篤嗣)

 ◆角居 勝彦(すみい・かつひこ)石川県生まれ。57歳。00年に調教師免許を取得し、01年に開業。天理教の教会を継ぐため、今年2月で調教師を勇退。JRA通算5510戦762勝。JRA重賞はG1・26勝を含む82勝。海外G1は5勝。最多賞金獲得調教師賞5回、最多勝利調教師賞3回獲得。

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