【オリックス】山崎颯一郎プロ初勝利の裏に「あなたなら大丈夫。復活できる」超ポジティブ母の言葉

◆パ・リーグ　ロッテ２―１５オリックス（２９日・ＺＯＺＯマリン）

　「ポジティブ思考で、結構前向きでした」。１９年にトミー・ジョン手術を受けた際の心境を聞くと、山崎颯は爽やかな笑みで返してきた。当時２１歳。不安がないはずがなかった。強く向き合えたのは、同期のおかげだった。

　「（山本）由伸や榊原が１軍で活躍しているのが刺激になって（同僚の）黒木（優太）さんからいろいろと聞けたのも良かった。正直しんどい気持ちもあった。１人だと孤独だし、２人の方が不安は少なかった」。同年に同じ手術を受けた４歳上の右腕と支え合った。

　もう１人、力を与えてくれたのが母・節子さんだ。電話での言葉に力が湧いた。「心配より、『あなたなら大丈夫。復活できる』と。昔から超ポジティブ。だから僕もそうなった」。５月に救援で１回無失点のデビューを飾った際も「抑えられると思ってたよ、と」。照れながらもうれしそうに明かした。少し時間はかかったが、母に感謝の勝利を届けられた。（宮崎　尚行）