浦和・酒井宏樹が長友佑都との日本代表SB対決制した!「圧を感じた」も3485日ぶりJ1弾で3連勝貢献

スポーツ報知
酒井宏樹

◆明治安田生命J1リーグ第30節 FC東京1―2浦和(25日・味スタ)

 浦和は敵地でFC東京に2―1で逆転勝利し、今季4度目の3連勝を飾った。今夏加入した日本代表DF酒井宏樹(31)が0―1の前半46分に移籍後初ゴール。J1では柏時代の12年3月以来、3485日ぶりの得点を決めた。J1で初めて実現した同DF長友佑都(35)との「元マルセイユ」対決で圧倒。サイドからゴール前に鋭く侵入して決定機をつくる、森保ジャパンでも期待される酒井の攻撃力を、浦和担当の星野浩司記者が「見た」。

 ゴールを確信していた。0―1の前半46分、酒井は右サイドからゴール前右へ侵入し、MF平野の縦パスを受けて右足でシュート。長友のスライディングにも動じず、「股しか見てなかった。しっかり通せた」と、GK波多野の股を抜いて突き刺した。一度はオフサイド判定も、主審にVAR検証を猛アピールし、ゴールの判定。J1初得点した12年3月11日・横浜M戦以来、3485日ぶりの通算2点目に笑顔がはじけた。

 日本代表、マルセイユで両翼を担ってきた長友とJ1で初対決。「佑都くんが入ってすごく締まってたし、圧を感じた」と開始36秒、ロングボールからFW田川に自身の背後を抜け出されて先制された。一瞬の隙を突かれ、リーグ戦6戦ぶりの失点。「完全に自分の責任。僕のミスで失点したので、大きな1点になった」と同点弾で名誉挽回し、後半21分のFW江坂の逆転弾を呼んだ。

 酒井の加入が攻守でチームを激変させている。欧州で磨いた激しい空中戦、チャージでデュエル(球際の攻防)の基準を上げ、「1対1で勝ってくれる信頼がある。そこまでフォローに行かなくても勝ってくれる」と江坂。仲間の守備の負担を軽減させ、前節まで5戦連続無失点の堅守を支える。攻撃でも存在は絶大だ。この日の同点弾は酒井が敵陣右でサイドチェンジを受け、中央へ横パス後にエリア内へ疾走。中央を締める相手の守備陣形を揺さぶるパス回しで広げたスペースに鋭く侵入し、仕留めた。日本代表は9月のW杯アジア最終予選2試合で1得点。高い守備力をベースにしたサイドバックのフィニッシュ力は大きな武器となる。

 後半28分に相手と交錯し、左でん部を負傷。同33分に担架で運ばれ交代したが「大丈夫。骨や筋肉系のトラブルではない」と軽傷を強調した。8月に酒井が浦和デビュー後は7戦無敗(6勝1分け)。「出た試合は全て勝ちたい」。ハンパない勝負強さの31歳がクラブ、代表でフル稼働する。(星野 浩司)

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