阪神16年ぶり優勝へ岩崎優フル回転 後半戦14試合連続無失点…24日から巨人戦

スポーツ報知
岩崎優

 16年ぶりのリーグ優勝が見える位置につける矢野阪神において、抜群の存在感を放っているのがセットアッパーの岩崎優だ。今季は48試合で2勝3敗、防御率2・44。セ2位の31ホールドに加えて1セーブを挙げており、特に後半戦は14試合連続無失点。虎の鉄仮面左腕が「無双状態」に入っている。

 リリース時に低く沈み込むフォームは唯一無二。直球の球速表示は主に140キロ台前半でも、相手打者からおもしろいように空振りを奪う。ある中日の選手は「球界で一番速い投手は岩崎」と断言するほど、数字では表せない「キレ」がある。登板後には球団広報を通じ、毎回のように「0点で抑えることができてよかったです」と決めゼリフを発することがファンの間で話題となり、タオルまで商品化された。

 今夏には東京五輪のメンバーに選出され、3試合に登板。決勝の米国戦でも好リリーフを見せ、悲願の金メダル獲得に貢献した。「(優勝するのは)初めてだったんですけど、すごくいいものだと思いました。他球団から一流の選手が集まって、調整の仕方だとか取り組む姿勢だとか、そういうところで刺激を受けたので、阪神でも高い意識でやっていけたらなと思います」。侍としての戦いを終えると、出身地の静岡県民栄誉賞にも輝いた。

 チームでは救援陣のリーダー格を担う。藤川、能見らが抜け、年長組となった自覚がある。「五輪のトーナメントとペナントではまた違ったところはあるかもしれないですけど、やっぱり目の前の試合でベストを尽くすことにもう少しこだわってやれば、もっといい結果になるんじゃないかなと」。激闘を経験し、新しい感情も生まれた。

 どちらかといえば、おとなしい性格。自ら口数は多い方ではないと認めるものの、今季は若手に助言する場面も目立つ。「一平(小川)とか浜地はよく聞いてきますね」。ただ、その中で葛藤もあるという。「サポートできることがあればと思って打者の自分なりの印象を伝えたりはしましたけど、余計な情報になってしまうこともあるし、伝えたことが間違った情報になることもある。言うのをためらったりもしました。難しいですね。選手によって何が正解かは分からないので」。それでも、後輩のためを思い、苦手分野でも奮闘している。

 今季も残すところ30試合を切った。岩崎は大先輩の言葉を胸にラストスパートをかけている。「昨年まで球児(藤川)さんが『フィニッシュストロング』と言っていまして、一緒にやっている時にそれはすごく大事なことだなと思いました。それを意識して、最後はいい状態で終われるように、と思ってます」。自身も6月下旬から7月にかけて失点が続く試合があったが、最終盤に入り、有言実行の働きだ。

 「難しい場面もあるかもしれないですが、しっかり目の前の打者を抑えられるように。しっかり0点で帰ってくること。(自分の役割は)変わらないと思います」。12球団屈指の勝ちパターン「8回岩崎、9回スアレス」は鉄壁。背番号13にバトンが渡れば、怖いものはない。(阪神担当・中村 晃大)

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