橘ケンチ、新生EXILEは「時代にあった形の輝き方求め進化すべき」…スペシャルインタビュー2

スポーツ報知
橘ケンチ(カメラ・矢口 亨)

 2001年9月27日に「Your eyes only~曖昧なぼくの輪郭~」でメジャーデビューしたダンス&ボーカルグループのEXILEが、来週にデビュー20周年を迎える。09年からパフォーマーとして加入した橘ケンチ(41)は「ファンの方と一緒に20周年を祝いたかったが、今の状況では仕方がない。時期が来たらオリジナルメンバーを入れてライブをしたい」と、コロナ禍で迎えた節目に悔しさを見せながらも前を見据えた。EXILEに入った当時の思い出話を始め、最後のオリジナルメンバー・ATSUSHI(41)の卒業、リーダーのAKIRA(40)との不思議な縁。そしてライフワークとなっている日本酒造りの話なども聞いた。(ペン・国分 敦、カメラ・矢口 亨)<1>からのつづき。

 昨年11月に最後のオリジナルメンバーのATSUSHIが卒業したが、覚悟はしていたそうだ。

 「海外留学されたりしていたので、いつかはそういうタイミングが来るなって思っていましたが、現実に卒業を聞かされた時には『ついにこの日が来たのか』と…。他のメンバーも予想はあったんじゃないかな。僕はありました。HIROさんに続いてMATSUさんら、卒業を2回経験していたのでグループに永遠はないと思っていたし、次はATSUSHI君かなと。次の夢に向かって動いているのも分かっていましたから。EXILEのフロントマンとしてずっと体を張ってやられていて、後から入ったパフォーマーの僕とは想像を絶するまったく違うレベルのプレッシャーをずっと感じていたと思います。その方が悩みに悩んで出した結論に、自分がどうこう言える立場じゃないです。前向きに後のEXILEを僕らが頑張ることしかない。それがATSUSHI君のためでもあると考えを切り替えるしかなかった」

 ―大黒柱がいなくなって不安はなかったのか。

 「もちろんありました。EXILEのメッセージ性はATSUSHI君が作り上げてきた。歌詞の世界観だったり、LOVE、DREAM、HAPPINESSに対して自分たちが優しく振る舞うとか、人を幸せにするために自分たちがいるとか。グループの精神性というか…。それがなくなることはグループがガラッと変わることになるワケですから。でも、いってしまえばそれもEXILEなんですよね。人間は年をとっていくし、夢も変わるしメンバーも替わっていく。それを受け入れつつ、メンバーの夢を実現させていくのがEXILEなんだと。時代にあった形の輝き方を求めていくスタンスで、僕らは進化すべきだと思っています」

 新生EXILEとなって、以前とは雰囲気も変わってきたという。

 「けっこう分け隔てなくなったのはあります。今まではフロントマンで顔だったATSUSHI君がいて、そこはやっぱりみんな気を使ったと思います。いなくなった今、音楽面はSHOKICHIが頑張ってくれて、世代も遠くないから年下のメンバーも話しやすいし、年の差というか縦関係が昔よりも薄くなってきたかな。僕らがEXILEに入った時は、HIROさんら先輩に必死に食らいついていく。言うこと聞いてグループとして一枚岩、軍団感で突破して行く感じでした」

 ―今は“軍団”という感じではなくなっているのか。

 「ええ。今はひとり一人のメンバーの可能性をタイミングに応じてフックアップというか、EXILEのいろんな引き出しを開けて見せていく感じです。たとえば『今日は(佐藤)大樹の日だよね』『ここだったら世界だよね』とか。許容し合ってEXILEの可能性をみんなで模索している感じです。一人のカリスマがいて『みんなそれについていきます』という状態じゃなくて、いってしまえば何でもあり。ある程度EXILEとしての世界観を保つ必要はありますが、その中で『次に何が起こるんだ、何ができるんだろう。どんな魅力がわき出してくんだろう』って、メンバーみんながどん欲に探している感じがあるので、先輩だから偉いとか絶対とかはないんです」

 カリスマが引っ張ってきたEXILEは、また新たな変革の時期を迎えているようだ。

 「ATSUSHI君やHIROさんはカリスマでしたね。ATSUSHI君がいなくなって、みんながよりEXILEを自分事として、いかにチームとして貢献できる存在になれるのか考えるようになったんじゃないですかね。ただEXILEでギュっと固まって、グループという感覚ではなくなってくるかもしれません。もちろんライブをする時にはグループでやりますけど、EXILEという名刺を持ったメンバーがいろんな場所で活躍していく、それによってEXILEというモノの印象が良くなっていって、EXILEって名前を聞くとワクワクするなとか、EXILEに関わると楽しい事あるなって、そういうモノになっていくような気がしています。今、ATSUSHI君がいるステージは想像付かないじゃないですか。また、ライブご一緒できたら面白いですし、それすらも全部許容できるEXILEでありたいですね」

 以前、TAKAHIROが14年に加入した岩田剛典や白濱亜嵐ら5人に「EXILEで完全燃焼した事がないのではないか。環境を作ってやれなかった責任を感じてる」と話していたが…。

 「おっしゃっているニュアンスは分かります。彼らは14年に加入して、15年の『アメージング・ワールド』ツアーでMAKIDAIさんらが卒業、それが終わってATSUSHI君が留学されて、次の『スター・オブ・ウィッシュ』ツアーが18年ですよね。先輩が卒業する、ボーカルが留学するという大きな流れの中で5人がいきなり加入してきたイメージがあった。『5人入って来た、よし、このメンバーでやろうぜ』っていう気持ちはあったんですけど、理想的にはそうならなかった現実があった。その点でTAKAHIRO君も責任を感じていたのかもしれない。ただ、15年からはメンバーが卒業したり、ボーカルがいなくなったり。そういう流れ、現実を見て5人は『EXILEってこうなんだ』って驚いたのはあるかもしれませんね。5人にはすごい健気なイメージはあります。頑張って先輩についていこうよって姿勢ありましたし、EXILEとしてして何が発信できるかをみんな必死で考えてくれていたと思います」<3>につづく

 ◆橘 ケンチ(たちばな・けんち)本名・寺辻健一郎。1979年9月28日、神奈川・横浜市生まれ、横須賀市育ち。41歳。明大理工学部電気電子工学科卒業。在学中にダンスチームに所属し、2007年新生(二代目)J Soul Brothersのメンバーに。09年3月1日にEXILE新メンバーとして加入。EXILE THE SECONDとしても活躍。11年に日テレ系「ろくでなしBLUES」でドラマデビュー。16年から日本酒の魅力を発信する「SAKE PROJECT」を設立。読書家としても有名で数々のイベントも手掛ける。180センチ、72キロ。血液型O。

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