伊藤美誠、五輪が終わった翌日に決めた目標「世界選手権で優勝したい」…世界卓球へ単独インタビュー

スポーツ報知
東京五輪を終え、次の目標に世界選手権優勝を見据えた伊藤美誠(カメラ・矢口 亨)

 東京五輪で夏季大会の日本女子選手として史上初めて金銀銅メダルを獲得した卓球の伊藤美誠(20)=スターツ=がこのほど、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。混合ダブルスで水谷隼(32)=木下グループ=と日本卓球界初の金メダルに輝き、団体で銀、シングルスで銅。次なる目標に世界選手権個人戦(11月23~29日・米ヒューストン)の優勝を掲げ、その思いを語った。(取材・構成=林 直史、カメラ・矢口 亨)

 伊藤は東京五輪で3種目13試合を戦い抜いた。混合ダブルスは準々決勝のドイツ戦で最終ゲーム2―9から逆転し、決勝は世界最強の中国ペアをゲームカウント0―2から撃破。同郷で12歳差の水谷と支え合い、奇跡的な戦いの連続で日本中を沸かせた。大会後、水谷が第一線を退いた。ペアを組むのは最後となったが「全然さみしくないです」と笑顔で即答し、続けた。

 「水谷選手と五輪で組むのは最後だろうなというのは、年齢的にもちょっと分かってました。だからこそ優勝したいって思いましたし、水谷選手もこれで終えたら最高だと思ってるんじゃないかなって。その中で一緒に組めてすごくうれしいし、(出身が静岡の)同じ磐田市でというところも。全て兼ね備えて本当に最高の瞬間でした」

 伊藤は13年、小学校の卒業文集に「2020年に優勝したい」と記した。1年の大会延期を含めた9年間、東京五輪だけを見据えて一心不乱に厳しい練習に打ち込んできた。「その後」を初めて考えたのは大会を終えてからだったが、翌日には次の目標を定めていた。

 「(開催が)決まってから東京で優勝することだけしか頭になくて。(24年)パリ五輪も、その後のことも一切、口に出したことがなかった。それが終わった後に考えて、次の日に世界選手権で優勝したいという気持ちが出てきました。五輪で成し遂げられなかったことを、さらに難しい世界選手権で成し遂げたいなって」

 照準を合わせたのは11月の世界選手権個人戦。世界選手権は中国勢も最大5人出場でき、1か国・地域で最大2枠の五輪以上にレベルが高いとの見方もある。前回は9年の長期計画だったが、今回は3か月半という近い目標を立てた。

 「私自身、ワクワク、ゾクゾクすることが大好き。自分が生き生きできる場所は、目標がパッと思い浮かんだ時とか、達成するために頑張ってる時、それを達成した瞬間だったりする。その方が今は頑張れるかなと思いました。『パリでリベンジしてください』って言ってくださる方も多くて、期待や応援してくれることはうれしいですけど、私は目の前を見たい。その後のことは世界選手権をやり切って、また考えたいです」

 世界選手権はシングルスと早田ひな(21)=日本生命=と組む女子ダブルスに出場。混合ダブルスはエントリーを希望しなかった。

 「混合は今すぐに組みたいっていう思いはなくて。ダブルス自体は好きで、できればいっぱい種目は出たいですけど、でも五輪で優勝して、最大の目標は達成できたと思う。次はシングルスと女子ダブルスに目標を置きたい。ダブルスは早田選手と組みたい気持ちがすごく強かった。お互いよく知っていて、世界選手権も前回は悔しい負けだったので。早田選手と組んだら男子ダブルスにも勝てるんじゃないかなって思う時がある。世界選手権で優勝できる自信がある」

 五輪のシングルスでは準決勝で孫穎莎に敗れ、中国の壁を越えることはできなかったが、ここまで積み重ねてきた練習量と方向性に手応えも感じている。

 「東京のためにずっと頑張ってきて、1年延びてもまだ1年だから頑張れるって思えた。本当にどの国の選手よりも、一番練習したんじゃないかっていうぐらい練習しました。結果は悔しかったけど、やり切ったという思いはあります。あとはそのやり方だったり、試合の時の出し方。練習は今ぐらいやり切って、やり方を工夫して、試合でのうまさをもっと身につければ相手からやりづらい選手、面白い選手になるんじゃないかなって思います」

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