尾車親方が分析 新横綱・照ノ富士に土…1つの黒星で1強から大混戦に

スポーツ報知
大栄翔(右)が照ノ富士を寄り切りで破る(カメラ・森田 俊弥)

◆大相撲秋場所9日目(20日、東京・両国国技館)

 西前頭4枚目・大栄翔が新横綱・照ノ富士に土をつけた。堂々の寄り切りで自身3個目の金星を獲得。新横綱の独走状態に待ったをかけた。照ノ富士の初日からの連勝は「8」でストップ。金星を初めて配給した。1敗で照ノ富士が単独トップは変わらず、1差の2敗で追うのは阿武咲、隠岐の海ら平幕の5人。カド番の大関・貴景勝は今場所初めて白星を先行させた。

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 照ノ富士が唯一の弱点を突かれた。立ち合いは悪くなかった。両腕(かいな)を固めて大栄翔の突っ張りを許さなかった。問題は左のサガリを取ったこと。サガリを取って大栄翔の動きを止めたが、同時に自分の動きまで止まってしまった。今場所は左右のどちらかの足を前に出して、鶏を追うように低い動きで前に圧力をかけてきた。サガリに固執しすぎて前に出ることを忘れてしまった。

 選択肢はたくさんあったはずだ。得意のおっつけや大栄翔の肩を突いて、強引に左上手を取れさえすれば、局面はガラリと変わっていた。それが大栄翔に中に入られ、下から押されてしまった。腰と膝が伸びると力が入らない弱点を露呈する結果となってしまった。

 あれほど完璧だった照ノ富士が負けて、15日間の勝負の難しさを改めて思い知らされた。そして一つの黒星によって優勝争いが“1強”から大混戦になってしまう大相撲の面白さを痛感した。(尾車親方=元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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