亀井静香氏、総裁選は「小物がチョロチョロ」推しは高市早苗氏「女性初首相はあり得るぞ」

スポーツ報知
自作の風景画の前で語った亀井静香氏

 7派閥中6派閥が自主投票、4人中2人が女性候補―。かつてない戦いとなった自民党総裁選(29日投開票)を同党出身の重鎮はどう見ているのか。運輸相など閣僚を歴任し、志帥会(現・二階派)を率いて政調会長も務めた「政界のご意見番」こと亀井静香氏(84)は「小物がチョロチョロしている総裁選」と厳しい見方をする一方で「高市は威勢の良い小物だな。女性初首相はあり得るぞ」と分析。高市早苗前総務相推しを明言した。(北野 新太)

 ―投票箱が開くまで分からない総裁選は異例です。

 「まあ小物がチョロチョロしている印象だ。かつては田中角栄さん、中曽根康弘さんのような方々が戦った総裁選だよ? (告示直前の15日に)北朝鮮が日本の領海にミサイルを打ち込んできたけど、『俺に任せろ』って気概を持った候補者はいるのかと思ってしまうぞ。いい槍(やり)は落ちてねえか…って探しているようなもんだ。まあ、高市なんてのは威勢の良い小物かもしれんが…」

 ―派閥の性質も変わった。

 「今や仲良しクラブに成り下がった。運命共同体の感覚はないだろう。かつては派閥がポストも決めていたけど、今は政治を動かす力はない。派閥ごとに戦った中選挙区から小選挙区に選挙制度が変わったことも大きいけど、それぞれ親分の存在感がないよ」

 ―候補者について聞きたい。岸田文雄氏は広島県連の後輩に当たる。

 「弱い。線が細い。良い人だけど、政治家に向いているかは別だよ。親父(故・岸田文武氏)とは同期(1979年初当選)で彼も良い人だった。しかし、参院広島再選挙(4月)で岸田が推した候補は俺が応援した候補にきれいに負けた。地元を守れない男が総裁というわけにはいかんだろう」

 ―河野太郎氏は。

 「個人の人気で見たら河野なんだろうけど、2位3位連合との争いになったら分からないよ。人柄は…正直よく知らないんだ。お父さん(河野洋平元総裁)には悪いことをしたよ。(1994年の)自社さ連立政権の時、俺は(自民党の河野総裁でなく、社会党の)村山富市さんを担いで総理にしちゃった。良い人だけど頭領としての迫力が欠けていた。悪いことをしたと今でも思う。政治の世界は難しい…」

 ―野田聖子氏は2005年の郵政選挙で民営化法案に反対した同志でもある。

 「野田さん…いいんじゃないですか? 乱戦を呼んだよね。今は女性の時代だよ。社会も家庭も女性が中心というのは世界の潮流なんだ。俺もこんな顔しているけど、けっこう女性たちが応援してくれたのよ」

 ―同じく女性の高市早苗氏を評価している。

 「日本人の心を代表しているな、という時はあるよ。親しいわけでも深い関係でもないけどね。本来、女性の持つ母性本能は政治にいいんだ。家庭を守る、子供を守る、というような本能は国や国民を守ることにつながる」

 ―勝者は?

 「河野は1回で決めようと思っているだろうけど、決まらない可能性がある。2位3位連合になったら、岸田ではなく高市になるかもしれない。フニャフニャした旦那よりカカア天下の方が頼られるんだよ。子供からは」

 ―総選挙が控える。

 「総裁選は自民の追い風になる。これだけ総裁選が話題になれば自民がトクするに決まっている。問題は来年の参院選だ。衆院選のようには勝てず、大連立になるかもしれない」

 ―最後に2001年総裁選について聞きたい。有力候補だった亀井さんは政策協定を結んで小泉純一郎氏の応援に回ったが、後に袂(たもと)を分かった。

 「総裁の座は天が与えるもんだよ…。福田赳夫先生の『天の声にも変な声がある』って名文句があったよな。(小泉)進次郎はまだ甘ちゃんだけど、親父はすごいよ。俺を平気でだました男さ…。やんちゃだった俺には『徳』がなかったんだろうな…」

 ◆亀井 静香(かめい・しずか)1936年11月1日、広島県庄原市生まれ。84歳。60年に東大卒業後、サラリーマンを経て警察庁入庁。あさま山荘事件などを担当する。77年、政治家を志して退官。79年、自民党公認で衆院選旧広島3区初当選。以降13期務め、運輸相や建設相、党政調会長などを歴任。2001年と03年の総裁選立候補。05年、郵政民営化法案に反対して離党し、国民新党を旗揚げ。17年、政界引退。現在は太陽光発電企業「MJSソーラー」代表取締役会長。

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