人工心臓研究の理系選手…早大準硬式・関大輝外野手がプロ志望届提出「小さい頃からの夢を目指したい」

スポーツ報知
プロ志望届を提出した早大・準硬式野球部の関大輝

 早大準硬式野球部の関大輝外野手(4年=江戸川学園取手)が19日、プロ志望届を提出したことを明らかにした。

 気持ちはしっかりと固まっている。今季初戦となった19日の東大戦(早大東伏見)。14―0の7回コールド勝ちで好スタートを飾った後、関は自身の進路についてはっきりと言った。「小さい頃からの夢だったので、目指せる環境があるのだったら目指してみたいと思いました」。プロを目指したのは昨年のちょうどこの時期。周囲の勧めに意を強くしたという。

 176センチ、78キロと大柄ではないが、左打席での鋭いスイングが光る。参考にしているのが巨人・丸のヒッチするタイミングの取り方。「足で取るよりも体で取った方がボールに入りやすい。大学1年の時から参考にさせてもらっています」。軟投派の相手投手にも崩されることなく、しっかりとタイミングを取って自分のスイングを貫いた。この日放った3安打はいずれも単打だったが、低く強いゴロで野手の間を抜いたもの。「初戦ということでのっていきたいので、低く強い打球を、と思って打ちました」。4回には50メートル6秒2のスピードを生かして二盗を成功。守備機会は4回に右飛をさばいた1度だけだったが、中堅へのカバーなど守備範囲の広さをうかがわせた。

 「0歳でバットを持って左打ちになっていました」というほどの野球好き。小学校では千葉・船橋の「夏見台アタックス」でプレー。巨人・秋広は同チームで3学年下にあある。船橋中では船橋シニアでプレーし2年、3年の春に全国大会出場。高校は神宮で活躍することも視野に入れながら江戸川学園取手へ。3番・中堅で3年夏の3回戦が最高だった。東大合格者も出す進学校での成績は「評定が4・9で学年1位でした」。理系だったこともあり、指定校推薦で早大の基幹理工学部に進学した。

 神宮でのプレーを夢見て硬式野球部の門をたたき練習に参加。描いた通りの道を進んできたが、授業の壁が立ちはだかった。「想像していたより厳しくて、多い時で授業が1日6コマ、朝9時から午後7時半くらいまで。練習に出られませんでした」。部の学生コーチ、家族と相談し、入学から1か月ほどで硬式でのプレーを断念。そんな時、高校の先輩に勧められたのが準硬式野球部だった。

 「準硬式は本気でやっているから行ってみれば、と紹介されて行ってみました。部員も100人いて、甲子園経験のある人もいて、レベルが高いと感じました」。その中でも打撃センスが首脳陣、4年生幹部の目に留まる。早くもその年の8月に行われた清瀬杯全日本大学選抜大会に「5番・左翼」で出場するなどレギュラーを獲得。2年夏は全日本選手権優勝にも貢献し、19年春から3季連続でベストナインに輝いた。池田訓久監督(59)は「1年から順調に成長しています」と、うなずいた。

 「準硬式野球のいいところは野球も勉強も本気で打ち込めるところです」。学部では機械科学・航空宇宙学科に所属。「3年までは機械設計とか宇宙に関してロケットのエンジン、航空機の設計について学んでいました。今はそこから派生して人工心臓の研究をしています」とドラマ・下町ロケットを地でいくような勉強に取り組んでいる。授業の関係から3年までは平日の練習参加がほとんどかなわなかったが、自宅近くのバッティングセンターで打ち込むなどして補ってきた。

 これまで早大準硬式野球部からは元西武の山田和幸内野手、元広島の川口盛外投手がプロ入り。関も就活を一時休止して、その先輩たちを追いかけようとしている。

 「できることを今やろうと思っています。1打席1打席、凡打でも悔いのないように過ごしていきたい」

 覚悟を決めて、運命の10月11日へアピールを続けていく。

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