飲食チェーンガイド大人気の秘密…宝島社「人気飲食チェーン公式ガイドブックシリーズ」

スポーツ報知
宝島社・山崎准さん

 さまざまな飲食チェーンとコラボレーションし、その魅力に迫る宝島社の「人気飲食チェーン公式ガイドブック」が「串カツ田中 FAN BOOK」(1111円)で第7弾を迎えた。累計32万部と大ヒットしているシリーズはどのようにして生まれたのか、そして人気の秘密はどこにあるのかを、担当編集長の同社ムック局第1編集部編集長・山崎准さんに聞いた。(高柳 哲人)

 全国どこでも同じメニューで同じ味の商品を、比較的安価で食べられる飲食チェーン。ただ、それだけで消費者が詰めかけるわけではない。その人気の秘密を解き明かすガイドブックが話題となっている。

 昨年1月発売の第1弾「ケンタッキーフライドチキン」から「串カツ田中」まで計7冊が発売され、累計部数は32万部。ムック本(雑誌に近い構成の書籍)では2万部を突破すればヒットといわれるだけに、まさに“ベストセラー”だ。

 内容に関しては、チェーンによって異なるものの、必ず収録しているのがトップもしくはそれに近い人のインタビュー。そして“中の人”が語る「商品の意外な楽しみ方」だ。

 「勢いのある企業は、社長や役員の方が面白い。そのチェーンが大好きな芸能人に魅力を語ってもらうのもいいですが、まずは経営トップに話を聞くのは外せません。トップ以外でも、役員や工場の方など、『こんな人が作っているんだ』と知ってもらうのが第一。もう一つは、トリビア的な商品の楽しみ方の紹介ですね。『これとこれの組み合わせが最高』『人気はないんだけど、実はおいしい』などといった情報を伝えることです」

 その始まりは、チェーン側からのアプローチだった。

 「ケンタッキーさんからは、同社が50周年を迎える中で『何かできないか』と声を掛けていただきました。当初は『社員が会社のことを知ることができ、モチベーションを上げられるような、社内報のような内容のものを』という考え方でしたが、そこから『ファンの方にも同社の熱が伝わるような本、役立つ本』を作ることができればと思って企画が進んでいきました」

 ファッションブランドとコラボし、商品を付録としたムック本はヒットしたが、山崎さんは「飲食チェーンがウケるのか?」と半信半疑だったという。ただ、その思いはいい意味で裏切られた。

 「読者からは付録にしたクーポンへの興味だけでなく『こんなメニューがあったとは…』『この食べ方は知らなかった』など、本の中身への感想も多数ありました。同時に、そのチェーンの社員やアルバイトの方からも『社長の考え方や、自分の会社の取り組みを知ることができた』という意見もありました」

 数あるチェーンの中で、どの店を取り上げるか? 店舗数も一つの目安ではあるが、それよりも山崎さんは「熱量」をキーワードに挙げた。

 「ウェブニュースなどに対する反応がいいチェーン。ファンが熱量を持って注目しているかどうかが重要で、さまざまな情報を発信する意欲を持っているチェーンかどうかというのも大きなポイントですね」

 「熱量」は、編集側にも求められている。

 「各シリーズの担当者は全て違いますが、共通しているのは『そのチェーンを好きな人間が担当している』ということ。中には『週5で通っている』という者もいます。ファンだからこそ『どんなコンテンツを入れたら面白いか』『どんな付録がうれしいか』が分かるので」

 今後のシリーズについて、どのような姿勢で臨むのか。

 「一つのことを突き詰めるのは、『別冊宝島』をはじめとしたムック本でやってきた実績があります。『今、はやっているから紹介すればいい』という付け焼き刃的な感じではなく、とことんやる精神は、このシリーズでも生きている。良くも悪くも編集者のマニアックな部分が出ているかと思うので、それを読者の方に楽しんでもらえればうれしいですね」

 ○…シリーズ最新作として28日に発売が予定されているのが、牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーグループの回転寿司(すし)チェーン「はま寿司」の「はま寿司 FAN BOOK」(990円)。店舗誕生から現在までの歴史や新メニュー開発の舞台裏、魚の仕入れの様子や調理場のリポートなどが収録されている。付録は使えば使うほどお得になる「スペシャル・パスポート」。

社会

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請