AKB48の横山由依(28)が12日、東京・日比谷野外大音楽堂で行われた「MX夏まつり AKB48 2021年最後のサマーパーティー!」で、年内のグループ卒業を発表した。
あでやかな浴衣を着た横山は、ラスト1曲を控えたMCでマイクを握った。「私、横山由依はAKB48を卒業します」。呼吸を整え、続けた。「以前から思い描いていた夢がより具体的に見えてきて、一歩踏み出そうと決断しました。宝物のような仲間と、どんな時も応援してくれるファンの方に感謝の気持ちでいっぱいです」と涙をこぼした。
14年12月にグループ卒業を発表した高橋みなみ(30)から2代目総監督として指名された。「たかみなさんと比べられて悩んだり、泣いたりすることもあった」と言うが、19年3月に向井地美音(23)に引き継ぐまでグループの中心に立った。
19年1月。NGT48のメンバーが男性ファンに自宅に押しかけられる被害を受けた際、ステージ上で深々と頭を下げた。「総監督として、今後の内容を含め、運営に厳しく言わせていただきました」。おっとりした性格とは正反対の力強い言葉は、グループを率いる責任と覚悟の表れだった。だからこそ向井地にバトンを渡す際にも「死ぬ気でやってほしい」とストレートな言葉で背中を押した。
今後も芸能活動は継続する。卒コンの詳細は未定、卒業公演は12月9日に行う。秋元康氏(63)から贈られた卒業曲「君がいなくなる12月」のMVは自ら監督を務めた。「これからも応援してくれたらうれしいですし、今後もAKB48をよろしくお願い致します」。最後まで“総監督”らしく頭を下げた。(田中 雄己)