◆報知新聞社後援 首都大学野球 第1週第1日 筑波大1―1東海大(11日・平塚)
秋季リーグ戦が開幕。10月11日のドラフト会議で1位候補に挙がる筑波大の151キロ左腕・佐藤隼輔(4年=仙台)が、4回途中に負傷降板するアクシデントに見舞われた。右腹部の肉離れとみられ、ドラフトまでの実戦復帰は微妙だが、自己最速を更新する152キロを計測した投球にスカウト陣の高評価は不変だった。今春覇者の桜美林大は黒星発進。今季は2試合総当たりのポイント制で行われる。
3回に自己最速を1キロ更新する152キロをマークするなど、初回から快調だった佐藤隼の表情が急に険しくなった。0―0の4回1死一塁。5番打者に初球を投げた後、右脇腹周辺を気にし始めた。4球目に投じたチェンジアップがホームベースのかなり手前でワンバウンド。ここで捕手方向に歩み寄り、ベンチへ。そのまま降板が告げられた。3回1/3を投げ、3安打無四球5奪三振無失点だった。
試合後、治療のため取材対応がなかった佐藤隼に代わって川村卓監督(51)が状況を説明。腹部の右下を示しながら「腹斜筋の肉離れだと思います。本人は息ができないようで『苦しいです』と言っていたので交代しました。降板後はベンチ裏でアイシングをしていました」と明かした。
この日は12球団22人のスカウトが集結し、広島・苑田スカウト統括部長は「直球とチェンジアップのキレは(現ソフトバンクの)和田みたい。(1位候補の)12人に入ってくる」と明言。今回の負傷離脱はドラフトに向けた評価に影響はなさそうだ。(片岡 泰彦)