東京五輪団体銅メダル「勝って終わることができて良かった」 丹羽孝希WEBコラム「一意専心」第6回

スポーツ報知
東京五輪の男子団体で獲得した銅メダルを披露する丹羽孝希(マネジメント会社提供)

 卓球男子で東京五輪代表の丹羽孝希(26)=スヴェンソン=のWEB限定コラム「一意専心」。第6回は団体で水谷隼(32)、張本智和(18)=木下グループ=とともに銅メダルを獲得した東京五輪をたっぷり振り返った。9日に4季目が開幕したTリーグは「T.T彩たま」に加入。11日に五輪後の初戦に臨む。

 東京五輪は団体戦の3位決定戦で、勝って終わることができたのは良かったです。リオ五輪の時は銀メダルだったんですけど、中国に負けて終わっていた。3位決定戦というのは初めての経験で、すごいプレッシャーはあったんですけど、そこで勝つと、いい終わり方だったなと感じることができました。

 シングルスは、組み合わせを見ても悪くなかったと思います。中国選手と反対側を引いて、オフチャロフ(ドイツ)選手、カルデラノ(ブラジル)選手も過去に勝ったことがあった。自分次第でチャンスがあるかなと思いました。初戦は苦手なカットマンでしたが、ワン・ヤン(スロバキア)選手はブンデスリーガのフリッケンハウゼンで2年ほど一緒にプレーしていたので、カットの変化もある程度、分かっていました。そこまでやりづらいという意識もなく、初戦としては良かったと思います。

 ただ、4回戦でオフチャロフ選手に1―4で完敗してしまったので、そこは残念な気持ちがあります。相手はすごくいいプレーをしていたし、自分のプレーもまだまだ満足できるものではなかったです。団体戦までは1週間あったので、1日休んですぐに気持ちを切り替えて、そこからはいつも通り練習していました。

 初戦のオーストラリア戦は左の水谷さんとダブルスを組みましたが、準々決勝のスウェーデン戦は右の張本選手と組みました。前日に言われて、張本選手と1時間ほど練習して、すぐに試合。練習ではずっと左と組んでいたので、それを1日で右と合わせるのは結構難しくて不安もありましたが、ある程度できるという想定はしていました。

 4番のシングルスはファルク選手と対戦しました。スウェーデンの3人の中では、対戦成績も五分五分のファルク選手が一番戦いやすいと思っていました。バックハンドにすごく威力があるんですが、フォアハンドは表(ソフトラバー)。2番でファルク選手と戦っていた水谷さんのアドバイスで、そこに下回転のボールを送ってゆっくり起こさせてカウンターするパターンがはまりました。これまで五輪でチームに貢献したという思いがなかなか持てなかったので、2点取りできてうれしかったです。

 準決勝とドイツはダブルスが強く、右と左、どちらと組んでも難しいなというのはありました。フルゲームで負けはしましたが、思ったよりいいプレーができました。1、2ゲーム目は2―11、3―11で負けていたんですが、水谷さんが諦めずに何度も声をかけてくれて、どんなに点数が離れても頑張ってくれる。そういったところでチャンスが出てくるんだと思います。

 5番のシングルスではオフチャロフ選手と対戦しました。ラストで相手もプレッシャーがかかっていてチャンスはあるかなと思ったけど、1ゲーム目の9―9で相手のチキータを2本ミスしてしまって。そこで弱気になってしまったことが敗因だったと思います。落ち込んで悔しかったですけど、試合が1日空いたので翌日は午前休んで、午後に練習して、切り替えることができました。

 3位決定戦のダブルスは相手の韓国ペアが緊張してるのかなと感じました。僕らが台上でストップとかをしても、全然攻めてこなくて全部入れてきたので、そこで自分たちから攻める形を作れたことで調子も上がっていった。3ゲーム目は長いジュースになって、そこが勝負で15―13で取ることができて、4ゲーム目も強気でいけました。

 メダルを取った瞬間はもちろんうれしかったですけど、1番のダブルスを取った時にある程度、勝ちを確信した部分があったので、その時が一番うれしかったです。水谷さんと抱き合って喜んでたんですけど、お互いにあれでメダルを確信していたんだと思います。

 五輪が終わってやっと解放された感じが強くて、8月いっぱいはゆっくり休んで疲れを取りました。9月1日から練習を始めましたが、Tリーグは本当に楽しみにしていて、やっと卓球を楽しくできるなと思っています。彩たまはすごくいいチーム。みんな仲が良くて、坂本監督もたくさん教えてくれる。このチームで勝ちたい思いはすごく強いです。彩たまは(男子の4チームで)唯一プレーオフ進出の経験がないので、まずはプレーオフ進出を目指して頑張りたいですね。

 今までの五輪後の試合では、代表選手が少しゆっくりしてコンディションが落ちていて、負けてしまうようなことも多かったと思います。僕はそこを負けないで、勝ってチームを引っ張っていけるようになりたいです。

 ◆丹羽の東京五輪 シングルスは初戦の3回戦でワン・ヤン(スロバキア)に4―0。4回戦はオフチャロフ(ドイツ)に1―4で敗れて16強だった。団体戦は1回戦でオーストラリアを退け、スウェーデンとの準決勝は張本とのダブルスで3―1。シングルスでは19年世界選手権銀メダルのファルクにストレート勝ちした。準決勝のドイツ戦は水谷とのダブルスで2―3、シングルスは第5試合でオフチャロフに0―3で敗れた。3位決定戦の韓国戦は水谷とのダブルスで3―1で先勝を飾った。

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