愛知“密フェス”の罪の重さ、コンサート業界全体に及ぼす悪影響

スポーツ報知

 「何てことを。この1年半、積み上げてきたものが水の泡だ…。許せないよ」

 ある協会幹部は悔しさをにじませた。

 コンサートプロモーターズ協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽事業者協会、日本音楽出版社協会の一般社団法人4団体が、2日に「昨今の一部野外イベント開催に関する音楽4団体の共同声明」として当該主催者に抗議する声明文を発表した。

 具体名こそ出していないが、「一部野外イベント」が“密フェス”で話題となったヒップホップ野外フェス「NAMIMONOGATARI(波物語)2021」(8月29日、愛知・常滑市)を指すのは明らかだ。

 コロナ禍となり、大きな損失を受けるコンサート業界。4団体は1年半かけて国や地方自治体と協議を行い、信頼関係の構築に努めてきただけに「信頼関係を破壊し、コロナ禍で日夜ご努力されている医療従事者の皆さま、地域保健機関の皆さま、関係当局の皆さまのご苦労を台無しにする暴挙と言わざるを得ません」と強い口調で非難した。

 主催会社「office keef」(名古屋市)は、この4団体には参加していない。酒類提供による誓約書の違反、ノーマスクで密状態を演出したコロナ対策の不徹底、翌朝までアフターパーティー開催など、目を覆いたくなるような事実が次から次へと出てくる。

 真面目に取り組む人がいる一方、ルールを守らない一部の人間の行為によって「フェス=悪」というレッテルが貼られ、業界全体に悪影響を及ぼしていく。4団体は共同声明で「感染拡大防止を第一義と心得え、国、自治体、関係当局と協議を重ね、必要な対策を講じた上で、来場のお客様のご理解ご協力の下、公演を開催したく存じます」と結んだが、千葉市側が「スーパーソニック」(18、19日、ZOZOマリンスタジアム)の後援を取り消すなど影響も出始めている。

 協会幹部は「一般的に見て団体の加入、未加入は関係ないことだから。業界全体で一緒くたにされてしまうよ。『フェス=悪』が波及して『コンサート=悪』にならないといいんだが…」と頭を抱える。ゼロに逆戻りどころか、マイナスからのスタート。主催者側の罪は重い。(記者コラム)

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