◆和歌山県新人戦 ▽準決勝 智弁和歌山11―0神島=5回コールド=(7日・和歌山市紀三井寺)
夏の甲子園で21年ぶり3度目の優勝を飾った智弁和歌山が11安打11得点で5回コールド勝ちし、和歌山商との決勝(12日)に進出した。9番打者の青山達史中堅手(1年)が、4回1死で公式戦初本塁打を放つなど3安打3打点と活躍。「紀三井寺で打てると思わなかった」と喜びをかみしめた。
和歌山出身が多い同校では珍しく、青山は神奈川・川崎市から入学した。「甲子園に行くには智弁和歌山が一番近い。厳しい選択だと思うけど、腹を決めてきた」。1年春の県大会からスタメンで出場。夏の和歌山県大会でもベンチ入りしたが、甲子園ではメンバー外になり、ボールボーイを務めた。
中谷仁監督は、184センチ、83キロとスケールの大きな青山に「期待はしているが、(バットに)当たる確率が…。宝くじよりはちょっといいかな。ナンバーズ3か4ぐらい」と、冗談交じりに確実性の向上を求めた。
甲子園決勝が8月29日に終わったばかり。1日の新人戦初戦から7日間で、3回戦の降雨ノーゲームを含めて“5試合”という過密日程だった。それでも、うち3試合が5回コールド勝ちと前チームに負けない強さを見せている。
中谷監督は「みんな試合に飢えている。『僕らも先輩みたいに大活躍したいんだ』という気持ちが全選手に生まれている。いい状況かなと思います」と、チーム内の競争を歓迎した。