【西武】田辺徳雄コーチ、栗山巧が化けると確信した2年目の逆方向打

15年8月19日、4回2死三塁、逆転2ランを放った栗山(左)を迎える田辺監督
15年8月19日、4回2死三塁、逆転2ランを放った栗山(左)を迎える田辺監督

 西武・栗山巧外野手が、プロ野球史上54人目となる通算2000安打を達成した。9回1死、元チームメートの牧田から左前安打を放った。新人時から栗山を鍛え上げた田辺徳雄3軍統括コーチ(55)が思い出を語った。

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 なかなか到達できない記録に到達したね。おめでとう。入団したての頃はどこか殺気立っていて、もっと落ち着けって思っていた。粗いというか、力任せにバッティングするな~って印象。だから、栗山が2000本を打つような選手になるイメージは、ほんとになかった(笑い)。

 でも、化けるだろうと確信に変わった出来事があったんだよ。2年目の頃、試合中に詰まりながらレフト前に(打球を)ぽとんと落とした。その後に栗山から「田辺さん、押し込むってことがなんとなく分かりました」って言われた時に、もしかしたらこいつは打率残せるかもしれないって思ったね。もともとは上半身の力が強くて、引っ張りがちで詰まっていた。だから、反対方向に強い打球を打ち返す練習を勧めたんだ。練習のたびに、押し込めって言い続けてきた。バットのヘッドをちょっと遅らせて出したら、ボールが入ってきて芯の近くに当たる。そこで振り切らずに押し込むことができるようになっていた。2年目でその感覚をつかむことは、なかなかできることじゃない。感性が鋭くないと感じることではないし、そこが栗山のすごさだと思うよ。

 プロに入りたての頃、「もし、この世界で成功しないで、やめることになったらどうする?」って聞いたことがある。「僕は旅に出ます」って言うから驚いちゃって。自分探しの旅なのか、分かんないけど、それが年々力をつけて1軍に上がってレギュラーになって。もう一人旅みたいになってる(笑い)。でもまだまだこれから。いけるところまでいってほしい。次会った時は「迷わずいけよ、やればできるさ」って声をかけようかな。

 ◆田辺 徳雄(たなべ・のりお)1966年5月11日、山梨県生まれ。55歳。84年ドラフト2位で西武に入団。金銭トレードで巨人に移籍した2000年に戦力外通告を受け現役引退。02年に西武の2軍打撃コーチに就任。14年に監督代行、15、16年は監督を務めた。通算1229試合出場、打率2割6分8厘、87本塁打、442打点。89、92年にベストナインとゴールデン・グラブ賞を獲得。178センチ、76キロ。右投右打。

栗山の通算成績

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