小松菜奈「肺に入ってくる空気さえも冷たく感じた」、原作・吉本ばなな氏感激

スポーツ報知
完成報告会見を行った(左から)中原ナナ、佐藤緋美、小松菜奈、宮沢氷魚、吉本ばなな氏

 女優の小松菜奈が1日、都内で主演映画「ムーンライト・シャドウ」(エドモンド・ヨウ監督、10日公開)の完成報告会見を行った。

 作家・吉本ばなな氏の人気短編集「キッチン」に収録された同名短編小説が原作。愛する人との出会い、永遠の別れ。突然訪れる恋人の死を受け入れられない主人公さつき(小松)を、一人称の視点で描く。

 小松は14年に映画「渇き。」で女優デビュー。映画「恋は雨上がりのように」(18年)、「糸」(20年)でダブル主演したが、長編映画の単独主演は初めて。

 昨年12月の撮影を振り返り、「肌に突き刺さるような寒さと(共に)この役を演じてきました」としみじみ。「撮影の中で孤独な時間がありました。肺に入ってくる空気さえも冷たく感じました」と話した。

 恋人を亡くした後のランニングのシーンからクランクイン。減量して体重を落として臨んだ。「生と死のテーマでもある。心を一番大事に、素直に演じたいと思いました。どんどん自分の心が薄くなっていく感じ、さつきの心がスッと入ってくる時は、寂しさで孤独に襲われた感じがしました」

 試写を見た吉本氏は、小松の熱演に「肉体が肉体のぬくもりを失ったんだ―ということが伝わってきた。こういう小説を書きたかったんだなと思い出しました」と感激。「還暦前のご褒美というか、いい映画ができたと思います」と喜んだ。

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