鳥栖・金明輝監督に暴力行為や暴言、パワハラ常態化の疑い 日本サッカー協会に告発文

スポーツ報知
鳥栖・金明輝監督

 サッカーJ1鳥栖の金明輝(キム・ミョンヒ)監督(40)による選手・スタッフへの暴力行為や暴言、パワーハラスメント行為が常態化しているとして、調査を求める趣旨の告発文が日本サッカー協会に提出されたことが30日、複数の関係者への取材で分かった。スポーツ報知が入手した告発文によると、クラブ側が複数の暴力行為などを把握しているにもかかわらず、調査が不十分だと指摘している。協会はJリーグ側にも既に報告しており、今後はリーグ主導で実態解明に乗り出すとみられる。

 告発文は匿名で、今月に入り、日本サッカー協会が設ける「暴力等根絶相談窓口」に書面で提出された。事情を知る関係者からの文書とみられる。5枚にわたり、金監督の暴力や暴言、パワーハラスメント行為がチーム内で常態化していると指摘している。

 金監督は6月27日の練習中、選手に対し「手で押さえながら足払いして転倒させた」として、7月9日にクラブから3試合の指揮停止処分を受けた。クラブは処分発表後の同26日に第三者委員会を設置。トップチームの選手やスタッフ全員への聞き取り調査などを行い、8月11日にホームページなどで「(金監督は)すでに不利益処分を受けており、さらなる処分は不要」などと発表した。

 一方で告発文では、一連のクラブの調査で金監督の別のパワハラ行為を訴える複数の証言があったにもかかわらず、クラブ側が公表せず、追加処分をしなかったと訴えている。金監督の指導については「選手を殴り、突き飛ばし、胸ぐらをつかみ、人格を否定する」と指摘。調査の際、選手らからの被害を訴える証言をあいまいにしたとし「クラブがSOSに耳を貸さず黙認している」、「サッカー選手を目指す子供たちの憧れとなるべきクラブが、パワハラに支配された組織になっている」などと記されている。暴力行為などが行われることを「心苦しい」とつづり、外部組織による公平な調査を求めた。

 また、処分の対象となった一連の行為についても「足払い以上のものであった」、「氷山の一角に過ぎない」などと強調している。

 一連の金監督による暴力行為などについて、鳥栖の福岡淳二郎社長は25日に、スポーツ報知の取材に「(暴力行為やパワハラの常態化について)私は知らない」と話した。また、第三者委員会の調査については「Jリーグにもしっかり報告した。(ほかの暴力行為などについては)聞いていない」などと述べた。

 金監督は2012年に鳥栖の下部組織で指導者キャリアをスタートさせ、19年5月に2度目のトップチームの監督に。今季はJ1第27節を終えて13勝8分け6敗で5位。3試合の指揮停止処分が明けた8月11日には、クラブを通じて「大変なご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。このような事が二度と起きないように努めて参ります」との談話を発表している。

 ◆金 明輝(キム・ミョンヒ)1981年5月8日、兵庫・伊丹市出身。40歳。尼崎朝鮮初中級学校、初芝橋本高を経て2000年千葉に加入。甲府や富山などでDFとしてプレーし、11年に現役引退。12年から指導者に転身し、14~15年に鳥栖U―15、16~18年途中まで鳥栖U―18監督。18年途中にトップチーム監督に就任。一度は退任するが、19年途中から再び指揮を執る。J2通算37試合1得点。J1でのプレー経験はなし。186センチ、76キロ。

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