森一馬騎手のベースになった2人 東京五輪馬術代表・福島大輔は少年期の先生

スポーツ報知
森一馬騎手

 19年、20年と障害リーディングを獲得し、今年も2位以下に3勝差(8月31日現在)をつけてトップを走る森一馬騎手(28)。オリンピック選手との面白いエピソードを聞けたので、コラムで書かせてほしいと言ったところ、「うれしいですが、やっぱりもともとのベースは祐一さん(福永騎手)と、祐一さんに紹介してもらったコーチがいるので」と義理を大切にする好青年だ。

 福永騎手との出会いは16歳(競馬学校2年生)の時。見習い騎手として、現在も師匠である栗東・松永昌博厩舎で研修していた際に、福永騎手が同厩舎の馬に乗っていたのがきっかけだった。「デビュー後しばらくして、祐一さんに声を掛けてもらい、コーチを紹介していただきました」。福永騎手も教えを請うコーチと毎週、レースを一緒に見返しながらアドバイスをもらい、着実に成長を遂げてきた。福永騎手にも直接聞きに行く機会が増え、その度に得るものが大きいと言う。「毎日調教で乗せてもらっている馬も、体の動きが良くなったりするんです。『障害のことは分からないけど、自分だったらこうする』と話してくださって。普段の調教のキャンターや、レースでも障害間のキャンターとか、全然違いますね。祐一さんのアドバイスはすごくためになっています」。

 小学5年から中学3年まで馬事公苑(東京都世田谷区)の少年団に所属。毎週土日、基礎中の基礎を教えてくれた先生が、6日の東京五輪・馬術の障害飛越個人で6位に入賞した福島大輔選手だ。森は昨年末に(メイショウダッサイで)中山大障害を制した際も連絡をもらっていたが、「(五輪代表の)内定お祝いの連絡をしたのがきっかけで、技術的なアドバイスももらうようになりました。同じ障害馬を作るにあたって、とても勉強になります。もともと馬に乗るのが大好きですが、毎日がより楽しくなりました」と充実した表情を見せる。

 今年3月には結婚してJRA通算100勝も達成し、3年連続の障害リーディングを確実に視野にとらえる。「チャンスをいただいて、馬が頑張ってくれての結果です。リーディングは目標にしてきたことで、とらせてもらって感謝していますが、技術としてはやっとスタートラインに立てたぐらいだと思います」と自身の成長過程について謙虚に分析する。今後の目標をたずねると「常に上を目指していきます。まずは障害リーディング、そしてメイショウダッサイと中山大障害をとります」と力強く答えてくれた。28歳とは思えない、落ち着いた立ち振る舞い。「(日々進化する)祐一さんの技術に追いつくことはありません」と笑うが、障害界の福永騎手になる日もそう遠くないはずだ。(中央競馬担当・玉木 宏征)

 ◆森 一馬(もり・かずま) 1993年3月13日、神奈川県川崎市出身。11年3月に栗東・松永昌博厩舎から騎手デビュー。JRA通算107勝(平地32、障害75)。重賞は、21年の中山グランドジャンプ(メイショウダッサイ)など障害重賞を9勝。趣味はドライブ、サーキット。1年前からゴルフも始めて、ベストスコアは107。好きな小倉グルメはもつ鍋。171・0センチ、51・0キロ。血液型はO。

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