◆JERAセ・リーグ 広島5―0阪神(29日・マツダスタジアム)
左ふくらはぎの筋挫傷で離脱していた広島・会沢翼捕手が復帰した。「6番・捕手」で即スタメン。初回の第1打席で右中間二塁打を放つと、最後までマスクをかぶり、投手陣を完封リレーに導いた。3連勝中のチームに合流。「いい試合をしてくれていたので、いい流れで入ることができた」と連勝を4に伸ばし、「(先発の)床田がすごくいいピッチングをしてくれたので感謝。打撃は、もっといいところで打てるように練習していきたい」と汗をぬぐった。
東京五輪の日本代表に内定していたが、メンバー発表前日の6月15日の西武戦(マツダ)で負傷。無念の出場辞退となった幻の金メダリストは「僕はすごく悔しい思いをしましたが、稲葉監督はじめ、みんなが金メダルを取ったことにすごく感動しました」と祝福し、2か月半ぶりの本拠地で次々と感謝を述べた。
大きな拍手に迎えられて「ちょっとウルっとくるような、すごく鳥肌が立った。うれしかったし、やっぱり野球ファンあってのプロ野球だなと思いました」と感激。「トレーナーさんが僕のために一生懸命、治してくれようとしてくれたことにすごく感謝している」と気持ちを込めた。
離脱中も「どういう試合をしているか、必ず見るようにしていた」とナインを気にかけ、シーズン中断期間のエキシビションマッチも全試合チェックした。首位と12・5ゲーム差の4位タイだが、チームリーダーとして「何が起こるか分からない。最後の最後まで諦めず、一丸となって」とチームを鼓舞した。