桐生祥秀、五輪後初戦で貫禄勝ち…“ポスト東京”時代へ挑戦は続く

スポーツ報知
自身が考案した50Mの競争レース「Sprint 50 Challenge」で5秒87をマークした桐生祥秀

◆陸上 ナイトゲームズ・イン福井(28日、福井県営陸上競技場)

 男子100メートル決勝で、桐生祥秀(日本生命)が10秒18(無風)で優勝した。今大会が、8日に閉幕した東京五輪後の初戦。自身が17年9月に日本初の9秒台をマークしたことにちなんで「9・98スタジアム」の愛称がつけられた会場で“再出発”の勝利をつかみ、「優勝できて良かった」と笑顔がはじけた。

 10秒36で通過した100メートル予選の約2時間前。桐生はもう一つの“再出発”を果たした。自身が考案した50メートル走の本気勝負「Sprint 50 Challenge」に臨み、5秒87(向かい風1・4メートル)。6人の小学生と同走し、低い加速姿勢から伸びやかに駆けた。誰もが親しみやすい「50メートル走」という切り口で、陸上競技を活性化する一環。将来はサッカーや野球など、スポーツの垣根を超えて選手同士が真剣勝負する構想もある。一過性の交流イベントにとどまらない可能性を示した点が、東京五輪後の一歩として実に意義深い。

 桐生を動かすのは、危機意識だろう。自身が洛南高3年で10秒01を出して脚光を浴びた2013年に、東京五輪招致が決定。短距離の表舞台を、常に「東京」という目標と歩んできた。今後も22年ユージン世陸、そして24年パリ五輪と大会は続く。ただ、半世紀に一度という自国開催の五輪は、幕を閉じた。「東京という話題がなくても、違うやり方で盛り上げないと」。4年前に日本初の9秒98を出し、「9秒台」という大目標をクリアした地で新たな挑戦を始めたのも、偶然ではない。大目標をなくした先にどう競技と向き合うか。実質プロとして輝く25歳は、今後も道を切り開いていく。

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