◆明治安田生命J1リーグ ▽第25節 横浜FM5―0仙台(21日・ニッパツ)
横浜FMは本拠で仙台を5―0と下し、3連勝を収めた。FWレオセアラが先制点を含めるハットトリックを達成。MFマルコスジュニオールが今季7ゴール目、MF天野純は3ゴール目を挙げた。首位・川崎との勝ち点差は4に縮まった。
出場停止の1試合をのぞき、フル出場を続けていたDFチアゴマルチンスがこの日はベンチ外。試合後、会見でマスカット監督は「昨日の練習で打撲するシーンがあった。リスクがあるので今日は休ませた。練習でも走ってたのでそこまで大きな問題はないと思う」と説明した。
代わってセンターバック入ったDF岩田智輝のユーティリティー性が、チームの好調を支えている。2年越しのポステコグルー前監督のラブコールを受け、今季大分から加入した。右サイドバックやセンターバックを主戦場としてきたが、シーズン序盤にMF喜田拓也が負傷で戦線離脱していたこともあり、ボランチに挑戦。一気に力をつけ、今では中盤も層の厚いチームで、潰しのきくボランチとして主力を担うまでになった。5月の大分戦では今季リーグトップの走行距離(13・68キロ)を記録するなど、運動量も持ち味の一つだ。
8月に入ってからもボランチでの出場が続いていたが、この日はセンターバックで緊急登板。「序盤パスミスは多かったけど、徐々に試合に入れて、(センターバックとしての)感覚が取り戻せた。攻撃はポジショニング、いかにシンプルに前にパスを供給できるか。守備は常にリスク管理を意識した」。チームがレオセアラの先制点で勢いづくとともに、岩田のプレーも力強さを増し、今季12度目の完封勝利に貢献した。
再び連勝街道を走り始め、「いいイメージを持てている」とチームの状態にも手応え。岩田自身も試合を重ねるごとに存在感は増しているが、さらなる成長を見据える。どこのポジションであっても、もう一段階レベルアップすることが目標。「1つのポジションだけでなく、どこでも今以上のクオリティでやっていけるようにしたい」と現状に満足することはない。飽くなき向上心を持った24歳が、チームの快進撃に大きな力を与える。