◆第103回全国高校野球選手権大会第7日 ▽1回戦 近江8―2日大東北(20日・甲子園)
3大会連続出場の近江(滋賀)が日大東北(福島)を破り、3年ぶりに甲子園で勝利した。史上初の近畿勢初戦“6戦全勝”となった(智弁和歌山は宮崎商の辞退による不戦勝)。
“必勝パターン”が決まった。先発の2年生右腕・山田陽翔が5回4安打2失点の粘投。6回からは「あとは頼みます」と背番号1・岩佐直哉(3年)にマウンドを託し、右翼手に入った。岩佐は「山田に負けないように一生懸命投げました」と4回1安打7奪三振で無失点。9回は先頭打者に中前安打を許した後、直球、直球、スライダーと3者連続三振で締めた。
01年は3投手の“3本の矢”リレーで準優勝した近江。今年の滋賀大会でも4試合を山田、岩佐の継投で勝利。岩佐は「山田からの継投は近江の必勝パターン。崩れたらダメなのでしっかり抑えられて良かった」と胸を張った。
打線は、初回に相手の守備の乱れから1点を奪うと、2回には島滝悠真捕手(3年)がバックスクリーンへの2点本塁打。その後も7回に3連打で3点を奪うなど得点を重ねた。
次戦は強豪・大阪桐蔭と対戦する。山田は「近江の野球ができれば良い勝負ができると思う」、岩佐も「気持ちで負けなかったら大丈夫」と闘志を燃やす。2人の目標である「甲子園で完封リレー」を優勝候補相手に狙う。