千葉真一さん急逝 子供たちに本物のアクション、肉体表現の実演見せ無限の愛情を注いだ…記者が悼む

スポーツ報知
芸能生活50周年記念式典時の千葉さん(後方)と子供たち。(左から)真瀬樹里、眞栄田郷敦、新田真剣佑(2010年10月)

 アクション俳優として国際的に活躍した俳優の千葉真一(ちば・しんいち、本名・前田禎穂=まえだ・さだほ)さんが19日午後5時26分、新型コロナウイルスによる肺炎のため、千葉・木更津市内の病院で死去した。82歳だった。ワクチンは接種しておらず、8日から入院していた。通夜は行われない。後日、お別れの会を検討している。

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 千葉さんと親しかったわけでも何でもない。しかし、2つの取材が鮮烈な記憶として思い出される。

 13年に親友の俳優、夏八木勲さん(享年73)が亡くなったとき。夜遅かった。コメントをもらおうと玄関から少し離れたところで待っていた。到着予定時刻にキャップをかぶった男性があっという間に中に入っていった。あまりの躍動感と離れていても分かる若々しい背中の筋肉の付き方。さすがに、本人でないと思ったら、千葉さんだったので慌てた。

 半世紀にわたる戦友のエピソード。こう言っていた。「病気(がん)を打ち明けられ、一緒に病院にも行った。『良い水だ』と聞けばそれを持って行った」と言い、「そんな病気が襲うこと自体、信じられず、気力で完治させると思った。まだ信じられないし、信じたくないよ」。声は震えていた。いまこの言葉をそのまま、千葉さんに返したい。

 もうひとつは、この翌年(14年)。後輩記者とともに当時17歳の真剣佑をスポーツ紙で初めて取材したとき。偉大な親を持つと親子の比較が永遠につきまとう。千葉さんのことはあまり触れないでほしい、と注文があった。その後の息子たちの成長を思えば、当時が懐かしい。

 こんな話をしていた。千葉さんは子供たちとゲームセンターに行ったとき、物をゲットできずに悪戦苦闘。子供たちを喜ばせようと必死で1万円くらいつぎ込んでいたという。また、アクションの教え子たちがよく自宅に来て実演していたとも。息子には本物のアクション、肉体表現を見せていた。無限の愛情を子供たちに注いでいるのが伝わってきた。

 「スター千葉真一」でありながら、お茶めな一面、優しさあふれるエピソードが強烈に残る。こんなところが「素顔の千葉真一」ではないか、と思う。(内野 小百美)

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