◆JERAセ・リーグ ヤクルト13―3巨人(17日・松山)
打った瞬間に分かるほどの完璧な当たりだった。丸は「打ったのは真っすぐです。走者が三塁だったので、『なんとかバットに当てて1点』と思って打席に入りました。最高の結果につながりました」と振り返った。2点を追う6回、先頭の坂本が二塁打で出ると、ボークで無死三塁。カウント2ボールからの3球目、高橋の外角直球をとらえると、打球は中堅フェンスを越えた。13号2ランで試合を一時振り出しに戻した。
快音が止まらない。7月に月間打率3割9分と状態を上げて前半戦を終えると、五輪ブレイクの調整期間を経て、さらにパワーアップして後半戦を迎えた。14日の中日戦(東京D)では初回に逆転3ランをたたき込み、6回にはトドメのソロ。「上位に置かれている選手が打つ、打たないでチームの得点力は変わる」。これで後半戦は4試合で3本塁打、7打点となった。
9点ビハインドの8回には、4番の岡本和が意地の29号ソロ。今季6戦全勝だったマルオカ弾の不敗神話は崩れ、丸が本塁打を放った試合でチームが敗れたのも11戦目にして初となったが、このまま中軸が打ち続ければ、打線はさらに勢いづく。(尾形 圭亮)