尾上松也(36)が自主公演「挑む」(東京・本多劇場、22日千秋楽)の新作歌舞伎「赤胴鈴之助」で、高校時代の同級生である生田斗真(36)と共演している。
「いつか斗真と一緒に歌舞伎をやりたいと思っていたので、夢がかないました」。稽古でゼロから新作を作り上げて「斗真は本当に器用で吸収力がある。これまでも僕が出ている歌舞伎作品は、ほとんど見てくれているし、歌舞伎に憧れも持ってくれている。頼もしい存在」と感心。歌舞伎ならではの見得(みえ)を披露する場面もあるという。
松也にとって生田は友人であり、俳優として刺激を受ける存在でもある。「斗真が高校を卒業してからドラマで活躍するようになって刺激になったし、焦りにもなった。何とか追いつきたいと背中を追ってきた。それぞれの分野で頑張って、2人が中心になって公演できることが本当にうれしい」
「赤胴鈴之助」は2005年に死去した父・尾上松助さん(享年59)がテレビドラマで主役を演じた作品だ。「父から役を受け継げることが感慨深い。これで少しは親孝行ができたかな」。赤胴鈴之助(松也)と竜巻雷之進(生田)との絆や確執が見どころで「立ち回り、アクションも多いですし、早替わりなどケレン味を見せられたら」と意気込んでいる。(有野博幸)