大迫傑の引退レース勝手に感動!…鈴木健吾観戦記

スポーツ報知
感極まるような表情を見せる大迫傑

◆東京五輪 陸上 男子マラソン(8日、札幌大通公園)

 男子マラソンで現役ラストレースに挑んだ大迫傑(30)=ナイキ=が、五輪では日本男子最速の2時間10分41秒で6位入賞を果たした。日本人では12年ロンドン五輪6位の中本健太郎以来、2大会ぶりの入賞だった。2月のびわ湖毎日マラソンで2時間4分56秒の日本新記録を樹立した鈴木健吾(26)=富士通=が、スポーツ報知に観戦記を寄せた。勝負どころで自分ならどう動いたか、来年のユージーン世界陸上(米国)や24年パリ五輪へ向けた思いなどを明かした。

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 本当にレベルの高いレースでした。生で見たかったのが本音ですが、テレビを通してでも熱さが伝わってきました。優勝したキプチョゲ選手は終始、余裕があった。ゴール直前の走りを見ても、まだ5キロ地点のようなダイナミックな走りで格の違いを感じました。

 日本人選手、特に大迫さんは引退レースということで、勝手にジーンとしながら見ていました。終盤の追い上げで6位をもぎ取る姿勢は、本当に格好良かった。(中村)匠吾さんや服部さんは長い間重圧にさらされて、大変だったと思います。匠吾さんはチームの先輩。近くで見てきたからこそ、どれだけ苦しかったのか分かるので…感動しました。

 「自分が出たら、どうしていたかな」と想像しながらレースを見ていました。きっと、大迫さんのようにペースを自重したり、コントロールしては走れない。入賞争いもメダルも考えないで、行けるところまで行っちゃうと思います。つけるところまでガツガツ走るスタイルしか、僕は知らない。昔からそうでした。

 後半失速するかもしれない、といった恐怖心は不思議となくて、意外と楽観的なんです(笑い)。そういう意味では、大迫さんが冷静に入賞ラインを判断した30・5キロ付近でも、自分はキプチョゲ選手についていく走りしかできなかったと思います。その後、どんな結果になろうとも。

パリ始まった これからは海外レースで経験を積んで、走りの引き出しを増やしたいと思います。まずは代表権を得て、来年のユージーン世界陸上でメダルに挑戦。結果がどうであっても、パリに生きる大会にしたい。もう、パリ五輪は始まっている。今日のレースを見て、そう実感しました。

 ◆パリ五輪の男子マラソン代表候補 筆頭は日本記録保持者の鈴木健吾。大学を卒業し、現在、社会人2年目の若手には逸材が多く、昨年の福岡国際優勝の吉田祐也(GMOインターネットグループ)、日本歴代5位の2時間6分26秒の記録を持つ土方英和(ホンダ)、東京五輪1万メートル代表の相沢晃(旭化成)に期待がかかる。今回の東京五輪で惨敗した中村匠吾と服部勇馬はリベンジを期す。

 ◆鈴木 健吾(すずき・けんご)1995年6月11日、愛媛・宇和島市生まれ。26歳。宇和島東高3年時に全国高校総体5000メートル10位。神奈川大では4年連続で箱根駅伝に出場し、1年6区19位、2年2区14位、3年2区1位、4年2区4位。全日本大学駅伝では4年時にアンカーを務め、チーム20年ぶりVのゴールテープを切った。富士通に入社し、21年2月のびわ湖毎日マラソンで日本新記録となる2時間4分56秒を樹立した。

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