バルセロナ退団が決まったメッシが8日、本拠のカンプノウで会見した。ユーチューブで世界中に生配信される中、メッシは登壇。会見には、バルセロナ所属の選手全員が出席。元主将プジョルの姿もあった。最前列真ん中にはメッシの夫人と3人の息子たち。最愛の人たちを目にしたメッシのほおには、涙が伝った。始まった会見でメッシはゆっくりと、下部組織から所属したバルセロナへの思いを口にした。
以下、会見要旨。
「この場で何を話そうか、ここ数日間考えていた。でも、なにも何も浮かんでこなかった。今もそうだけれど、思考が固まったままだ。長い間、ここで過ごしてきた僕にとってはとても難しい状況だ。こんなことになるとは、準備ができていなかった。去年はここを出て行きたいと思っていたけれど、今年は僕も家族も残ると信じていた。スポーツ面において、日常生活において、僕のホームであるバルセロナでの生活が一番大事なことだった。
いま、その日常から離れなければならない。13歳の頃にここにきてから21年間、今では僕には奥さんがいて、カタルーニャ人でありアルゼンチン人でもある三人の息子と、この街を離れることになる。ここでやってきたことは誇りをもっている。
僕たちのホーム、バルセロナにはいつか戻ってくるだろう。それは息子たちにも約束したこと。これまで僕を支えてくれた人すべてに感謝したい。最初の日から最後となったこの日までこのクラブに、このユニホームにすべてを捧げてきた。胸を張って出ていく。もちろんもっと別の形で別れを告げたかった。満員のスタジアムのピッチの上で、最後のスタンディングオベーションを浴びながら去りたかった。いいことも悪いこともあったけど、人々の愛情だけはいつも感じていた。これからもずっとバルサを愛しているし、いつかこのクラブに戻れれば。世界最高のクラブであり続けるために尽くしたい。
愛するクラブを離れるのは悲しいし、これは想像していなかったこと。クラブは負債を抱えているし、これではリーガは登録できないとのことだった。不可能だったんだ。僕も将来を決めなければならなかった。こういう状況になり複数のクラブが接触してくれた。PSG移籍はまだ決まってはいないけれど、現在話をしている最中だ。これは僕のキャリアで一番難しい瞬間。ピッチの上では試合には負けたこともあったけど、翌日には練習していた。でも今回は違う。これがクラブでの終わりで一番悲しい瞬間だ」(豊福晋)