◆東京五輪 卓球男子団体3位決定戦(6日、東京体育館)
卓球男子団体で日本が韓国を下し2大会連続のメダルを獲得した。
水谷隼、張本智和(ともに木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)で臨んだ日本は、韓国に3―1で勝利し16年リオデジャネイロ五輪の銀に続く銅メダルを獲得した。2勝1敗で迎えた第4試合で、リオ五輪シングルス銅メダルの水谷が相手エース張禹珍を撃破。今大会限りで代表引退を表明している32歳の大黒柱が、日本に勝利をもたらした。
第1試合は水谷、丹羽の世界でも珍しい左利き同士のペアで登場。1―1の第3ゲーム終盤、丹羽のカウンターがさえ15―13で取った。2―1の第4ゲーム途中は台に近い位置いた水谷がしゃがみ、後方の丹羽が水谷を頭上を通して打ってラリーをつなぐ、珍しい場面もあった。エッジボールで試合が決まると、水谷は6歳年下の丹羽をねぎらうように抱きしめた。
第2試合は張本が張禹珍とのエース対決。押し込まれるようなラリーもあったが、1―1の第3ゲーム、7―8で相手が取ったタイムアウトの後に、レシーブでポイント。好サーブ2本で先にゲームポイントを握り、12―10で取り切り、試合の流れをつかんだ。最後はラケットを軽く投げてキャッチし喜びを表現した。
準決勝でドイツと死闘を演じ、2勝3敗で敗戦。銀メダルに輝いた2016年リオ五輪に続く、2大会連続の決勝進出を逃し、「すぐに気持ちを切り替えらない」(丹羽)と肩を落としたが中1日で3位決定戦に臨んだ。対戦相手の韓国は、準決勝で中国にストレート負けしたが、世界ランク4位で同3位の日本との力の差は小さかった。
試合後のコメント
水谷「信じられない。シングルスは気持ちで何とかとれた。」
丹羽「僕がどんなにミスしても、水谷さんが強気で攻めていけと言ってくれたので打っていけた」
水谷「(ダブルスは)いままで練習してきた中でも1番調子がよかった。左左の可能性を示せた」
張本「水谷さんがいての日本男子チーム。決めてくれると信じていた。リオからの5年、本当に感謝しかない。五輪でも世界選手権でも初のメダル。やっと世界のスタートラインに立てた気がします」
水谷「最高の後輩たちに恵まれて最高の結果を出すことができた。パリではぜひ、後輩たちに頑張って、金メダルを取ってほしいと思う」
オーダーは以下の通り。
▽第1試合(ダブルス)
水谷、丹羽3―1李尚洙、鄭栄植
▽第2試合(シングルス)
張本3―1張禹珍
▽第3試合(シングルス)
丹羽0―3鄭栄植
▽第4試合(シングルス)
水谷3―0張禹珍