銀メダル池田向希の高速ピッチ維持は高校時代から片りん…恩師・北條尚監督が明かす成長の歩み

スポーツ報知
銀メダルに輝いた池田向希(カメラ・石田 順平)

◆東京五輪 陸上男子20キロ競歩(5日・札幌大通公園)

 男子20キロ競歩が行われ、池田向希(23)=旭化成=が1時間21分14秒で銀メダルを獲得した。同種目では松永大介の16年リオ大会7位が最高成績だったが、日本人初のメダルとなった。銀メダルを手にした池田は、静岡・浜松日体高時代に長距離をあきらめ、競歩の道を選んだ。五輪で戦うまでに成長した歩みを恩師の北條尚監督(34)が明かした。

 * * *

 浜松積志中時代の池田は長距離種目の目立った実績はなく、駅伝の強豪・浜松日体高には一般入学。入学者一覧を見た陸上部スタッフが勧誘した。

 北條監督「練習についていけず、記録もあまり伸びませんでした。そこで2年目には競歩を勧め、マネジャーも引き受けてくれた。転向当初は指導に飢えていたので、カラカラのスポンジのようでした」

 池田の武器に高速ピッチがある。脚の回転数で終盤までペースを維持する技術は国内トップ級。高校時代から片りんを見せていた。

 北條監督「あれはとんでもないピッチ。しかも、長距離のラストスパートのような心拍数を維持する。今はうまく補正され、20キロも強くなったと思います」

 裏方としてもチームをまとめた。遠征の手配や行動予定の作成など、大学スタッフ並みの仕事量をきっちりこなした。それは、自身の大舞台でも同じだった。

 北條監督「高校総体では、池田も入賞が期待される選手。裏方の業務を減らそうとしたのですが、『これは自分の仕事です』と。レース前も、普通は私が招集所まで選手を連れて行くのですが、実は池田の時だけ忘れてしまったんです(笑い)。信頼しすぎて、いつの間にかいなくなっていました」

 進級しても、朝一番に部室前を掃除するなど、全員の手本だった池田。北條監督は「私の手を離れた選手ですから」と謙遜しながら、エールを送った。

 北條監督「関東インカレで1回でも入賞できたら、と思って東洋大に送り出した。それが、世陸に出て、五輪で戦うまでになった。自分の決めたことを貫き、苦しさに立ち向かって勝ち取ったものでしょう」

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請