北口榛花、女子やり投げ57年ぶり決勝進出「メダル獲得を目標に、1投目から気持ちよく投げたい」

スポーツ報知
1本目に62メートル06をマークしガッツポーズ(カメラ・竜田 卓)

◆東京五輪 陸上 女子やり投げ(3日、国立競技場)

 女子やり投げ予選では、日本記録保持者の北口榛花(23)=JAL=が62メートル06で日本勢57年ぶりの決勝に進んだ。

 緊張が解き放たれた。北口のやりは、青空をバックに美しい放物線を描いた。1回目で62メートル06の好記録。予選通過を確信し、喜びがあふれ出た。「まさか飛ぶと思っていなくて、大はしゃぎして反省しています」と照れた。同種目の日本勢の決勝進出は前回東京五輪の佐藤弘子、片山美佐子以来、57年ぶり。「決勝も笑って試合ができるようにしたい」と声を弾ませた。

 自身初五輪。無観客でも、会場の「TOKYO 2020」のロゴが大舞台を実感させる。「練習の最後の投てきから、緊張して手が震えるくらいだった」。それでも1回目に技術をかみ合わせて記録を出し、2回目(59メートル55)と3回目(記録なし)は決勝に向けて助走技術を確認する余裕が生まれた。19年ドーハ世陸はわずか6センチ差で決勝進出を逃していた。「今シーズンは調子が悪かったから、うれしい」と目尻を下げた。

 小学校時代からバドミントンや水泳に取り組み、本格的にやり投げに専念したのは旭川東高から。当時指導していた松橋昌巳さんは、強肩だった上級生とキャッチボールをしていた姿が忘れられない。「女の子では普通30メートルも投げられないけど、40メートルくらいの距離でビュンビュンと投げ合っていた。投げ方や雰囲気があって、こいつはすごいなと」。東京五輪開催が決まったのは高校1年時の13年9月。松橋さんは「お前が出るべき大会。出なきゃいけない大会。絶対に出られる」と背中を押した。当時は「えっ…」と戸惑っていた北口は、19年に66メートル00の日本記録も樹立。恩師の言葉通りに立った舞台で輝いた。

 6日の決勝では、日本勢初の表彰台を目指し、悔いなく腕を振るだけだ。「2日間空くので、ちゃんとリカバリーしてより強くなって決勝の舞台に行けたらいい。簡単にはいかないけど、メダル獲得を目標に、1投目から気持ちよく投げたい」。北口の笑顔がはじけるほどに、願う結果へと近づいていく。(細野 友司)

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