【侍ジャパン】高木豊さん「やっぱりスモールベースボールが大事」劇的サヨナラの米国戦で痛感

スポーツ報知
タイブレークの延長10回1死二、三塁、甲斐拓也(中央)がサヨナラ打を放ち祝福される(カメラ・竜田 卓)

◆東京五輪 野球 決勝トーナメント 試合終了 日本7×―6米国(2日・横浜スタジアム)

 侍ジャパンは延長10回、タイブレークの末、米国に7-6でサヨナラ勝ち。負けなしの3連勝でベスト4入りを決めた。スポーツ報知評論家の高木豊さんがポイントごとに解説する。

 【日本】1(指)山田 2(遊)坂本 3(左)吉田正 4(右)鈴木誠 5(一)浅村 6(中)柳田 7(二)菊池 8(三)村上 9(捕)梅野 先発 田中将

 【米国】 1(左)ウエストブルック 2(二)アルバレス 3(指)オースティン 4(一)カサス 5(三)フレージャー 6(右)フィリア 7(捕)コロズバリ 8(中)スターリング 9(遊)アレン 先発 バズ

高木豊POINT

スタメンを見ると日本はキャッチャーだけ梅野に代えてきた。メキシコ戦で3本打ってる甲斐ではなく梅野を起用した理由は、試合の中で見つけてみたいね。楽しみなのは何と言ってもメジャー帰りの田中将大と、有望株バズの投げ合い。アメリカはオースティン、カサスの3、4番に加え9番アレンも当たっている。下位から上位に回されると嫌な形になる。バズは95マイル(約153キロ)ぐらいの高速スライダーがある。日本は調子の上がらない鈴木誠を4番から動かさなかったが、外に決められると厳しいかもしれない。いずれにしても、1本出たら変わる可能性は十分あるからそこに期待したいね。やっぱり4番がカギを握ることになるんじゃないかな

◇1回(両軍0)

【米】ウエストブルック、アルバレスともに三振、オースティン左中間二塁打、カサス三振

高木豊POINT

田中の立ち上がりは三振を3つ奪ったが、オースティンに浮いた1球を左中間へ二塁打された。アメリカ相手だから一発に気をつけないといけない。三振を3つ奪っても、もったいない立ち上がりになるところだった。それでも、4番打者にはきわどい球をボールと言われた後も、よく切り替えて三振に仕留めた。緊張感を考えると、全体的にはいい立ち上がりだ

【日】山田三ゴロ失、坂本の中前安打で山田二進、吉田正の二ゴロ併殺打で山田三進、鈴木誠三ゴロ

高木豊POINT

日本は無死一、二塁のチャンスをつくりながら、3番吉田正が初球を打って二ゴロ併殺打。鈴木誠も倒れて先取点は取れなかった。もったいなかった。国際試合は先取点が本当に大事。もし首脳陣が状態の上がっていない鈴木誠を4番から外す気がないのなら、打ちやすい状況をつくってあげることも必要だと思う。そう考えると吉田正はバントだったんじゃないかな。難しい打席でチャンスを逃すことで、鈴木誠がさらに落ちていかないといいけど

◇2回(両軍0)

【米】フレージャー中飛、フィリア左中間二塁打、コロズバリの左前安打でフィリア三進、スターリング遊ゴロ併殺打

【日】浅村四球、柳田の中前安打で浅村二進、、菊池涼の遊ゴロ併殺打で浅村三進、村上二ゴロ

高木豊POINT

日本は2回も無死一、二塁のチャンスを生かせなかった。菊池涼がバントを1つファウルしたあとカウント1―1からバスターしたが、ファウル。選手の判断なのか分からないが、スリーバントしてでも送って欲しかった。結果的に遊ゴロ併殺打。続く村上も倒れた。こうなってくると流れが変わってくる。あまり調子がよくない先発バズの調子が上がってくる可能性もあるね。

 ◇3回

【米】アレン三振、ウエストブルック投ゴロ、アルバレス一ゴロ

【日】梅野三振、山田右飛、坂本中越二塁打、吉田正の中前安打で坂本一挙生還、鈴木誠、浅村ともに四球で満塁、柳田の遊撃内野安打で吉田正生還、なお満塁、(投手ディクソン)菊池涼の遊ゴロで浅村三封(米0、日2)

高木豊POINT

日本が3回にようやく先取点を奪ったが、2死からというところが価値が高い。2死走者なしから坂本が中越え二塁打。先発バズがスライダーが入ってないところで、真っすぐに絞った坂本の思いきりの良さと勝負強さだね。続く吉田正の先制打も大きかったけど、その後の鈴木誠が四球でつないだところも大きい。1点で終わっていたらまた重くなるところだったが、浅村も四球でつないで柳田の内野安打で2点目。これで1、2回の悪い流れは取り戻したね

◇4回(米3、日1)

【米】オースティン三振、カサス四球、フレージャーの左中間二塁打でカサス一挙生還、送球間にフレージャー三進、フィリア死球、コロズバリの左前安打でフレージャー生還、フィリア二進、スターリングの代打ロペス三振、アレンの右翼線二塁打でフィリア生還、コロズバリ三進、(投手岩崎)ウエストブルック遊ゴロ

高木豊POINT

田中が4回に3本の長短打に四死球も絡んで3失点。KOされてしまった。アメリカは韓国戦でもそうだったけど、一回り目ダメでも次から対応してくる。田中は一回り目をだいたい変化球で打ち取ってきたが、アメリカが対応してきたときにバッテリーが変えられなかった。アメリカが真っすぐに強いこともよく知っているし、真っすぐ勝負はしにくかったのだろう。その中でもボールになる変化球で勝負していたが、最後は勝負球が浮いてしまったね

【日】(中堅ロペス)村上四球、梅野の投前バントで村上二進、山田中飛、坂本の左越二塁打で村上生還、吉田正二ゴロ

◇5回(米3、日2)

【米】(投手青柳)アルバレス、オースティンともに中前安打で一、二塁、カサス左越3ラン、フレージャー左前安打、フィリア三振、コロズバリの遊撃内野安打でフレージャー二進、ロペス二ゴロ併殺打

 高木豊POINT

3番手の青柳が4番カサスに3ランを浴びた。この回、5本のヒットを集められたが、青柳がこんなに簡単に打たれるとは思わなかった。4番の逆方向へのホームランは、外に来ると思って反対方向に打ったように見えた。守備位置を含め、よくデータを集めてるなと感じますね

【日】(投手カーター)鈴木誠左越本塁打、浅村右中間二塁打、柳田の遊ゴロで浅村三進、菊池涼の遊撃内野安打で浅村生還、(投手Rライアン)村上のとき菊池涼二盗、村上の二ゴロで菊池涼三進、梅野三振

高木豊POINT

5回の攻撃で、4番鈴木誠に待望の一発。打ち合いの展開になって、思い切っていける状況だったことがいい方に出たね。これで変わってくれるんじゃないかな

◇6回(両軍0)

【米】(投手千賀)アレン、ウエストブルック、アルバレス三者連続三振

【日】山田左飛、坂本三振、(投手ゴース)吉田正左前安打、鈴木誠三振

高木豊POINT

1点差で終盤の攻防に入ってきた。6回2死走者なしで吉田正に対して、ソーシア監督は左を投入してきた。一発同点の場面でその繊細さを持っているのが、ちょっと嫌だね。1点勝負になってくると、足を使える選手がポイントになりそう。源田の足かな。何とかひっくり返して欲しいね

◇7回(両軍0)

【米】オースティン中飛、カサス左翼線二塁打、フレージャー三振、フィリア四球で一、二塁、コロズバリ三振

【日】浅村左飛、柳田一ゴロ、菊池涼中飛

◇8回(両軍0)

【米】(投手山崎)ロペス二ゴロ、アレン三ゴロ、ウエストブルック二ゴロ

【日】(投手ロバートソン)村上三振、梅野の代打近藤二ゴロ、山田四球、坂本のとき山田二盗、捕手コロズバリの二塁悪送球で山田三進、坂本三振

◇9回(米0、日1)

【米】(投手大野雄、捕手甲斐)アルバレス死球、オースティン投ゴロ併殺打、カサス三振

【日】(投手マクガフ)吉田正二ゴロ、鈴木誠四球、浅村の右前安打で鈴木誠一挙三進、(一塁走者に代走源田)柳田の二ゴロで鈴木誠生還、源田二進、菊池涼三振

高木豊POINT

よく同点に追いついたね。鈴木の必死な四球が生きた。浅村がよくつないで、柳田は1点を取るための内野ゴロ。1点欲しいところで、点の取り方はどういう形でもいい。同点にできてよかった。それと鈴木は、ホームランから雰囲気が変わってきたね

◇10回(米0、日1X)

【米】(タイブレークで無死一、二塁)(投手栗林、一塁村上、三塁源田)フレージャー三振、フィリアの二ゴロでカサス二封、オースティン三進、コロズバリ左飛

【日】(タイブレークで無死一、二塁)(投手ジャクソン)村上の代打栗原の一前バントで柳田三進、菊池涼二進、甲斐の右越安打で柳田生還

高木豊POINT

タイブレークに入った10回、栗林がよくゼロで抑えた。先頭を三振に切って、ランナーを動かさなかったところが大きかったね。逆に日本は栗原がきっちり送った。初出場で初球をバント。プレッシャーのかかる場面で、本当にすごいことだと思う。忘れてはいけないのは、やっぱり日本はスモールベースボールを大事にしていかないと。初回にこれをやっていれば、こういうゲームにはなっていない。いい教訓にして、取れるときに点を取る。金メダルまで、あと2つだね!

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請