◆東京五輪 柔道男子100キロ超級決勝(30日・日本武道館)
男子100キロ超級の原沢久喜(百五銀行)が3位決定戦で3連覇を逃したリネール(フランス)に指導3の反則で敗れて、メダルを逃した。
2回戦から登場した原沢は、初戦で大内刈りの技ありを奪って優勢勝ちすると、続く準々決勝ではハンモ(ウクライナ)に内股で一本勝ち。最大のライバルとして、リオ五輪決勝で対戦し敗れたリネールが準決勝を逃すなど波乱もあったが、世界ランク2位の原沢は着実に勝ち上がった。だが、準決勝ではリオ五輪100キロ級金メダリストで19年世界選手権優勝のクルパレク(チェコ)を相手に引き手が取れず、技が決まらない。両者指導を受けたあと、延長戦に突入した。大内刈りから内股などに移行するなど技を見せたが、クルパルクが払い腰。原沢の体が場外に飛んで技ありを取られて万事休すとなった。
最重量級では、1964年の東京五輪無差別級で神永昭夫がアントン・ヘーシンク(オランダ)に敗れて銀メダルだった。「やっぱり金メダルを取ることは自分の個人的な目標でもあるので」との決意をもって臨んだが、武道館での金メダルはならなかった。
原沢久喜「本当にここまでいろんな人に応援してもらって、背中を押してもらって、この舞台に立つことができました。その中でやっぱり結果で恩返しができなかったこと、それがとても悔いが残ります。もっとできることあったかもしれないですけど、とにかく今は悔しいっていう気持ちです」