フクヒロ4強ならず 6月前十字靱帯負傷の広田彩花「コートに立てたのが奇跡」

スポーツ報知
中国ペア(手前)にポイントを奪われた福島由紀(下)、広田彩花組

◆東京五輪 バドミントン女子ダブルス準々決勝(29日・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 女子ダブルス準々決勝で、世界ランク1位の福島由紀(28)、広田彩花(26)組(丸杉Bluvic)が、同3位の陳清晨、賈一凡組(中国)に1―2で敗れ、準決勝進出を逃した。男子単の桃田賢斗(26)=NTT東日本=に続き、世界1位がメダルを前に姿を消した。

 広田のフォアがネットにかかり、フクヒロの五輪は幕切れた。1時間19分。最長82回のラリーを交えながら、世界3位と戦い抜いた。「2人で思い切ってプレーできたことが本当に幸せ」。福島は広田の肩を抱き寄せ、ポンポンと頭をたたいた。「ありがとう、と。膝が痛かったと思うけど、本当に頑張ってくれた」。相手の中国ペアも、試合後にねぎらいの声をかけてくれた。「うれしかったし、こういうのがスポーツのいいところ」と広田は感謝した。

 広田が6月に右膝前十字じん帯を負傷し、一時は出場も危ぶまれた。「コートに立てたのが奇跡」と広田。黒い装具で患部を固定。体を伸ばして羽根を拾い、必死に腕を振った。鬼気迫っていた。福島はコートを駆けずり回ってカバー。「広田の動ける範囲が狭まるのは当たり前。とれない所は自分が取る、と覚悟していた」と目に涙をためた。

 桃田とともに、金メダル最有力だった東京五輪は、結果ではなく選手としての生きざまを示す場になった。広田は大会後に患部を手術し、再起を目指す。「まず膝を治すことに専念して、先のことは少し休んで考えたい」。完全燃焼に、後悔はない。(細野 友司)

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