◆東京五輪 体操男子個人総合決勝(28日・有明体操競技場)
橋本大輝(順大)が個人総合で金メダルを獲得した。
最初の種目の床運動で14・933点を出して幸先良いトップスタートを切ると、2種目のあん馬でも15・166点の高得点で首位キープ。4種目目の跳馬を終えて4位まで順位を下げたが、5種目目の平行棒では15・300点を叩き出して3位に浮上し、最後に得意な鉄棒で大逆転を演じ頂点に立った。内村航平の2連覇に続く日本勢3大会連続Vだ。
団体では、主将の萱和磨、谷川航(ともにセントラルスポーツ)、北園丈琉(徳洲会)とともに決勝を戦い、銀メダルを獲得した。金メダルのROCには0・103点差で敗れたものの、最終種目の鉄棒で見事に着地を決め、こん身の演技を見せた。
内村も期待する19歳が、2つのメダルを手にして日本の新エースに名乗り出た。
◆橋本大輝アラカルト
▼生まれとサイズ 2001年8月17日。千葉・成田市。166センチ、57キロ。
▼競技開始 6歳
▼主な成績 市船橋高在籍時の18年全国高校総体団体2位、個人総合2位。19年世界選手権に白井健三以来、史上2人目の現役高校生で出場し、団体銅メダル。同年個人総合スーパーファイナル優勝。
▼日課 体操ビデオを見る。初めてテレビで見た13年世界選手権は「全選手の得点が言える」ほど見返す。
▼性格 負けず嫌い。小学校低学年の頃は指導者に危険だと止められても、兄のやっている技を「俺だってできるのに」と主張。
▼農業 幼い頃は実家の1・8ヘクタールの田んぼの手伝い。1袋30キロのお米を運んでトレーニング。
▼家族 父・久一さん、母・祥子さん、5歳上の兄・拓弥さん、3歳上の兄・健吾さん。