宮崎県内で夏季キャンプを行う横浜FMのFW仲川輝人がキャンプ6日目の28日、オンライン取材に応じた。この日は午前中に約1時間のトレーニング。前日の27日には29歳の誕生日を迎え、20代ラストイヤーへの抱負も語った。
今季は開幕から8戦連続でリーグ戦のスタメン入りを果たすも、4月中旬から5週間ほど右太もものけがで戦列を離れたこともあり、波に乗り切ることができないまま中断期間へと入った。ルヴァン杯では5試合4得点と数字も残したが、リーグ戦でのゴールは0。主戦場とするウィングはFWエウベルやFW前田大然が一番手として出場し、現在6連勝中で2位と、首位・川崎を追える位置につけるが、仲川は「リーグ戦で結果を出せてない」と個人に目を向ければ決して満足していない。
この夏には神戸からのオファーもあったとされるが、今一度自分自身を見つめ直し、答えを出した。「自分が今後何をすべきか、何を目標にサッカーをやりたいのか、そういったところを考えた中で決断した。マリノスでもう1回優勝したい。漢気ってところでまとめといてください」。詳細の言及は避けたが、クラブへの思いを言葉の端々からにじませた。
23日には東京五輪が開幕。サッカーはもちろんのこと、他競技もテレビで観戦したという。特に、柔道男子66キロ級の阿部一二三と女子52キロの阿部詩が獲得した史上初となる兄妹金メダルには「個人の金メダルって相当すごいと思うし、尊敬できるので、感動した」と声を弾ませた。オリンピアンの奮闘を目に、「すごいなと思いながら自分たちも横浜にまた優勝トロフィーを届けたい。奪還するのが目標なので刺激に頑張っていきたい」。自然とあふれたのはタイトルへの決意だった。
27日には29歳の誕生日を迎え、チームメートやスタッフから祝福を受けた。20代も残すは1年。シーズン後半戦に向けて、まずはけがしないことを第一に挙げ、「もう一段階ギアを上げて試合に絡む、点やチャンスに絡む。結果をすごい求めながらやっていきたいし、Jリーグで(今季)初ゴールを早めに取りたい」と言葉に力を込めた。