【高校野球】「全員でやるからこそ本物のチームになる」モットーを貫きタクトを振るう日大三島・永田裕治監督

日大三島を率いる永田監督(左)
日大三島を率いる永田監督(左)

 夏の高校野球静岡大会は、静岡高が2大会連続26度目の甲子園出場を決めて幕を閉じた。東京本社から静岡支局に異動して半年。元高校球児の私にとって、とても楽しく、充実した大会取材だった。

 新人の頃に一度だけ、高校野球を取材したことがある。2002年のセンバツ。永田裕治監督(57)率いる報徳学園(兵庫)が優勝した。その名将はいま、日大三島でタクトを振るっている。昨年4月に同校監督に就任。今大会では試合後のインタビューで何度も「全員野球」を口にした。19年前がよみがえった。

 日大三島を取材すると決まった日に、さっそく実家から「02年センバツ高校野球」と書かれたノートを送ってもらった。そこには、02年センバツ優勝時に指揮官が語った「全員野球」「平等練習」「心と心がつながる野球」など永田監督の『金言』があふれていた。甲子園春夏通算18度の出場を誇る名門の報徳学園から続く「全員でやるからこそ本物のチームになる」。静岡でもその野球が継承されていた。

 日大三島は、ベンチ入り20人中14人が2年生以下の若いチームだ。オイスカ高との初戦(1回戦)前日の9日。陰から支えるメンバー外の3年生を含め「全員」で練習。どしゃぶりの雨の中、泥だらけになりながらノックを行った。「このチームの3年生が、全員野球の基礎を作っている」。士気が高まり、さらにチームは団結した。

 斉藤琉仁主将は「ベンチに入れなかった3年生のために戦う」。大石一翔左翼手は「スタンドにいる選手と一丸になって気持ち一つでやっていきたい」。全員で戦う姿勢こそが、指揮官が目指す野球だ。

 試合は6回に追いつかれた直後、打者15人の猛攻で7安打10得点。16―6の6回コールド、「全員野球」で白星をもぎ取った。「こういう試合のために練習をやってきている」と指揮官が目を細めた。

 この夏は3試合でコールド勝ちを収めた。4回戦で磐田東に敗れたが、19年ぶりの“再会”で、心に響く監督の言葉をたくさん聞くことができた。その大切な金言を「21年高校野球静岡大会」のノートに書き込んだ。(森 智宏)

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