苦労人の仲野光馬騎手、JDD制覇でG1ジョッキーの仲間入り「中央の人たちと渡り合っていける騎手になりたい」

スポーツ報知
ジャパンダートダービーをキャッスルトップと制した仲野光

 14日に大井で行われた第23回ジャパンダートダービー(JDD)・交流G1をブービー人気の地方馬キャッスルトップで逃げ切った船橋の仲野光馬騎手(31)=玉井等厩舎=。JRA勢を破り、一夜にしてG1ジョッキーに駆け上がったシンデレラボーイは、デビュー8年目で通算46勝。これまで重賞未勝利で、昨年はたった5勝だった。G1初出走にして優勝したその秘密と今後の夢に迫った。(大野 英之)

 3連勝で大舞台に臨んだ船橋のキャッスルトップ。ここまで逃げて結果を出してきた。仲野は、先手を取る気でいた。

 「何が何でも行こうと“気”は出していました。ただ、全てのパターンを想定していました。その中には出遅れるなど、最悪の状況もあります。レースでは実現することがほぼない、一番こうなればいいなというのがあります。今回は1、2コーナーの時点で、そろっていました」

 自分が立てたプランと愛馬を信じて手綱を執った。必死で追ったゴール前。JRA勢が内と外から迫ってきたが頭差で優勝。反響も大きかった。

 「メールの山。すごい懐かしい友人や、中学の同級生で一緒に騎手を目指した平野優(元JRA騎手)に、三浦皇成も喜んでくれた。嶋田純次、杉原誠人、宮崎北斗さんからもメールがきました。勝ったこともうれしかったけど、なにより見てくれていたことがうれしかった」

 騎手になったきっかけは、レジェンドの姿に魅入られたことだった。

 「物心がついたくらいでスペシャルウィークが好きになり、(98年の日本)ダービーを見に行って武(豊)さんのガッツポーズにあこがれました。(3着ウェルドーンに騎乗していた武豊から)レース後に『おめでとう』と言われて、感慨深いものがありました」

 08年に地方競馬教養センターに受かるも体重管理が難しくなりドロップアウト。この世界から離れたが一念発起して船橋の川島正行厩舎で調教専門の厩務員として再出発。一発合格を目指して腕を磨き、4回目で騎手への道を開き、8年目になる。

 「平野と一緒に競馬に乗ることとか、かなわなくなった夢があります。ただ、この歳になってもまた新しい夢が見られるなら、減っていくだけじゃないなと改めて思いました」

 浮かれているわけではない。まだ通算50勝にも届かない実力を認識し、向上心を新たにする。

 「乗鞍を増やさないといけない立場。何よりJDDを勝ったという実績に伴う成績を付けていきたい。それが新しいきっかけとなって、中央の人たちと渡り合っていける騎手になりたい」

 ◆仲野 光馬(なかの・かづま)1990年3月4日、東京都生まれ。31歳。船橋・玉井等厩舎に所属。08年地方競馬教養センターに第88期騎手候補生として入所、途中で退所。11年から船橋・川島正行厩舎で厩務員に。14年度騎手免許試験に合格。14年6月16日にデビューし、同18日に船橋3R(エピック)で初勝利。地方通算1044戦46勝。168.6センチ、53.4キロ。

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