池江璃花子が通う両国の飲食店女将「楽しんだ表情見られてよかった」

2018年9月。アジア大会後に「夕日鍋と焼肉のお店うえだ」を訪れた池江璃花子(右)と女将(おかみ)・植田敦子さん
2018年9月。アジア大会後に「夕日鍋と焼肉のお店うえだ」を訪れた池江璃花子(右)と女将(おかみ)・植田敦子さん

 白血病の闘病を経て五輪出場権を得た競泳女子の池江璃花子が24日、400メートルリレー予選に登場した。結果は敗退となったが、池江と交流のある東京・墨田区の「夕日鍋と焼肉のお店うえだ」の女将(おかみ)・植田敦子さんは「終わった後の池江ちゃんの楽しんだ表情を見られてよかったです」と思いを語った。

 店じまい後の店内でテレビを見つめた。力のこもったレースに「思わずこちらが過呼吸になってしまいそうでした」。

 池江が同店に初めて訪れたのは2018年9月、アジア大会で6冠を達成した後だった。高校時代まで通っていたスポーツクラブ「ルネサンス」の本社が近かったため、社長とともに来店したという。好物は上タン塩。量もたくさん食べるという。植田さんは「とにかく、ほんっとにいい子!」と池江の印象を話した。

 事前に池江が来店することを知っていた植田さんは6冠をお祝いするケーキを用意していた。池江はサプライズに喜んだあと、当たり前のように自らケーキを切り分け、当たり前のように居合わせたお客さんに配ったという。お客さんは大喜び。「ほんとに自然にそういうことが出来る子なんです」。

 2019年、池江は白血病を公表した。植田さんは「我が娘が病気になったように感じた」という。同店では「応援メッセージノート」と募金箱を店内に設置。来店した多くの人が「がんばれ!」と闘病する池江へのメッセージをノートに記した。

 その後、2020年10月、植田さんがいつも通り接客をしていると、「ママ!」と言う声とともに、後ろから背中をたたかれた。振り返ると、池江がいた。「ほんとにびっくりです。いつもの明るい璃花子ちゃんがそこにいました。プレゼントした上タン塩もぺろって食べていて、逆に元気をもらったくらいです」池江からのサプライズ返しだった。

 そして、2021年7月24日、池江は五輪の舞台に立った。試合を見守った植田さんは「やっぱり池江ちゃんは根性がありますよね」と話す。今も、そして五輪が終わってからも池江への応援ノートは無期限で店内に設置すると決めた。「ノートは来るお客さん来るお客さんが璃花子ちゃんを応援したという記録。日記みたいなものですから」。池江の大舞台はまだ始まったばかり。「次のレースがあるので、このまま元気で泳いでくれたら。結果より、後悔のないように自信を持って楽しんで欲しいです」。両国から”上タン塩パワー“を送り続ける。(瀬戸 花音)

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