【埼玉】川口が延長戦を制して公立勢唯一の4強入り 決勝打の中込琉太朗「甲子園に行って日本一になります」

決勝の3点二塁打を放った川口・中込琉太朗
決勝の3点二塁打を放った川口・中込琉太朗

◆第103回全国高校野球選手権埼玉大会▽準々決勝 川口10―5山村学園=延長11回(24日・大宮公園)

 努力は裏切らない。そう信じて指揮官は選手の背中を押した。5―5で迎えた11回1死満塁の勝ち越し機。川口・鈴木将史監督は攻撃のタイムを取って、打者の中込琉太朗(3年)に「打てるか?」と声をかけた。「打ちます」。力強く返ってきた答に覚悟を決めた。スクイズのサインは出さず中込にかけた。カウント0―1の2球目。甘く入ってきたボールをフルスイング。打球は右中間を破る勝ち越しの3点二塁打になった。「何を打ったか覚えていません。打った瞬間、頭の中が真っ白になりました」と興奮気味に振り返った。鈴木監督は「よく振ってきた選手ですから」と殊勲打をほめた。

 コロナ禍で練習時間が制限される中、「3年を中心に大変な状況の中、一生懸命やってきました」と鈴木監督。多い日で1日3000スイングのティー打撃をこなし、朝7時から夕方4時までかかった日もあった。「冬、部活動ができない時に数多く振ってきたので自信はありました」と中込。鈴木監督も「一生懸命やってきたことが、あの回(11回)に詰まっていました」。花咲徳栄の6大会連続出場を阻んで勢いづく山村学園の6投手による“マシンガン継投”から15安打10得点。冬場の厳しい練習の成果がここぞの場面で表れた。

 夏の準決勝進出は決勝に進んだ18年南埼玉大会以来となるが、1代表の大会に限ると12年以来となる。ノーシードで勝ち上がり公立勢唯一の4強入りとなったが、鈴木監督は「公立も私立も関係ありません」と言い切る。現3年生の多くが3年前の決勝進出に刺激を受けて進学を志した。中込も決勝を観戦して「入りたいと思った」。エース左腕の市田葵、1番捕手の服部栄樹、2番遊撃の兎沢謙吾(いずれも3年)は川口市の選抜チーム「川口クラブ」(軟式)入りし、全日本少年軟式野球大会に出場。粒ぞろいの好素材が最後の夏に花開こうとしている。中込は「甲子園に行って日本一になります」と力強く誓った。春夏通じて初の聖地へ。公立校の意地を見せつける。

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