頼れる主将・吉田麻也、完封導いた…若手の硬さを感じた「緊張感、いつもと違う独特な雰囲気もあった」

後半、26分、先制ゴールを決めた久保建英(中央)を祝福する吉田麻也(カメラ・竜田 卓)
後半、26分、先制ゴールを決めた久保建英(中央)を祝福する吉田麻也(カメラ・竜田 卓)

◆東京五輪 ▽サッカー男子1次リーグA組 日本1―0南アフリカ(22日、味の素スタジアム)

 日本は南アフリカを1―0で下し、白星発進した。オーバーエージ(OA)で先発した主将DF吉田麻也(32)=サンプドリア=は08年北京、12年ロンドンに続いて自身3度目の五輪出場。センターバック相棒のDF冨安健洋(22)=ボローニャ=が21日の練習で左足首を負傷して欠場するアクシデントの中、相手に隙を与えない守備を統率し、初戦の完封勝利に導いた。

 頼れる主将が日本を“ウノゼロ”勝利に導いた。DF吉田は1―0の後半35分、鋭い右クロスを体を投げ出してヘッドでクリア。気温27度、湿度72%の中、相手の少ない決定機に集中を切らさなかった。ロンドン五輪のスペイン戦(1〇0)に続き、出場2大会連続で初戦を完封勝利。40分すぎにはピッチに手を付いて座りこみ、疲労も見られたが「まだ1試合。疲れたとは言えない」と言葉は頼もしかった。

 A代表でもセンターバックでコンビを組む冨安が21日の練習で左足首を負傷し、ベンチ外。「まさかしょっぱなにアクシデントが起こると思ってなかった」が、代役で先発したDF板倉と好タッグを見せた。試合前に「失点は絶対先にしちゃいけない」と言い聞かせ、終盤に1点ビハインドで3~4人が攻め残りながらカウンターを仕掛ける相手に対応し「(板倉)滉も安定してた。ジレなかったのが大きかった」と安どした。

 五輪の初戦。自身の前に並ぶ五輪世代の若手のプレーの硬さを感じ取り「緊張感、いつもと違う独特な雰囲気もあった」。後方から指示を送る自身の声がスタジアムに響く一方で、チャンスで沸きあがる観客の大声援もない。大会前に有観客試合へ変更を訴えたが、「こうなった以上、やれる状況でやるだけ」と集中した。

 当初はOAを辞退するつもりだった。欧州のシーズン開幕前にクラブを離れれば「生き残るのが難しくなる」と消極的だったが、昨年からのコロナ禍を転機に心が傾いた。「残りのキャリアでできるのは、どれだけ日本のサッカーを押し上げられるか。少しでも貢献できるならトライしたい」。9年前にあと一歩でメダルを逃した悔しさも胸に残っている。自問自答を重ねて決意し、腹をくくった。

 最年少19歳だった08年北京は1次リーグ敗退、23歳のOAで出場したロンドンは4位。「こんなもんじゃない。もっと思い切り自分たちを出さなきゃいけない」。最年長の32歳は、“三度目の正直”で金メダルまで突き進む。(星野 浩司)

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