組織委、初の「解任」判断は妥当 小林賢太郎氏に断固たる処分なければより高度な問題に発展も…記者の目

五輪モニュメントと国立競技場
五輪モニュメントと国立競技場

 開会式を23日に控えた東京五輪にまた問題が勃発した。東京五輪・パラリンピック組織委は22日、開閉会式の制作・演出チームで「ショーディレクター」として統括役を務めていた小林賢太郎氏(48)の解任を発表した。過去にホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を題材にしたコントを発表していたことが分かり、批判が広がっていた。組織委は開会式を予定通り開催するとの方針を示したが、混乱に拍車がかかった状態で大会が幕を開ける。

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 組織委は、問題の動画が本格的に拡散してから約半日で小林氏の解任という判断を下した。23年前のネタといっても極めて重大な事案であり、判断は妥当と言わざるを得ない。これまで多くの問題が起きてもあくまで「辞任」の体裁をとってきたが、初めて「解任」のカードを切った。橋本会長が「外交上の…」と触れた通り、断固とした処分がなければ、より高度な問題に発展する可能性もあった。

 小林氏をパラリンピック閉会式の演出担当として発表したのは19年12月で、そこから約1年7か月が経過している。小林氏のポジションが徐々に上がっていく中で、組織委の“身体検査”の甘さがまたも露呈した。

 組織委は小山田辞任の後に演出メンバーの行動、考え方を一通り調査したという。「正直なところなかなか簡単ではない。昔の行動まで調査するのは実際問題として困難」と武藤事務総長。とはいえ、SNSに先を越されたのも事実。落ちるところまで落ちた五輪のイメージは、開会式まであと一息のところでさらに失墜した。(五輪担当・太田 倫)

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