浦和FW興梠慎三「OAはベストな3人。メダルは取れる」 16年リオ五輪OAにインタビュー

リオ五輪代表での興梠慎三
リオ五輪代表での興梠慎三

 2016年リオ五輪にオーバーエージ(OA)枠で出場した浦和FW興梠慎三が、このほどスポーツ報知のインタビューに応じた。初戦の18日前にチームへ初合流したリオ大会はチームの連係を深めるのに一苦労したが、今回の東京五輪代表は5月からOAが代表に合流。DF吉田麻也(サンプドリア)、酒井宏樹(浦和)、MF遠藤航(シュツットガルト)を「ベストな3人」と太鼓判を押し、メダル獲得に期待を寄せた。

 5年前。興梠はDF塩谷司(当時広島)、藤春広輝(同G大阪)とともに、OAとしてリオ五輪に出場した。

 「自分が選ばれるなんて想像もしてなかった。日本代表のユニホームを着て試合に出たことはあまりなかったので、経験が少ない自分でどうなんだろう…と思った。でも、日本を背負って戦うということで、やってやろうという気持ちでした。テグさん(手倉森誠監督)には『チームを引っ張っていってほしい』と言われて、プレーで見せないといけないと思って臨んだ」

 初戦・ナイジェリア戦(日本時間8月6日)の18日前の7月19日、千葉県での事前合宿でチーム合流。ほぼ初対面の選手もおり、積極的に若手との距離を縮めていった。

 「チームをまとめるのは浦和で一緒だった(五輪代表主将の)航がいたので、気にしてなかった。あまり時間はなかったし、距離感があるのは嫌だったので、1人1人としゃべるようにしたし、言いたいことがあればどん言ってほしいと話した。中島翔哉は自分の世界観があって独特だったね。あとは南野(拓実)とかふざけるタイプで、すんなり打ち解けられた」

 ブラジルで合宿を行い、開幕を数日後に控えたある日。興梠の発案で、選手18人で食事会を開いた。

 「一致団結が必要だったので、テグさんに『夜ごはんをみんなでどこか一緒に行きたい』とお願いして、ブラジル料理を選手みんなで食べにいった。一応、僕が主導で声をかけて、『頑張っていこう』という意味で決起集会をした。緊張感ある練習が多かったので、ホテルを出てみんなでご飯を食べたのは大事だった。シュラスコとか食べてリラックスできたし、一体感も少しは増したかな」

 1次リーグ初戦でナイジェリアと対戦。0―1の前半9分、自身のPKで同点に追いついた。

 「緊張はしたし、これを外したらすごい批判を浴びるだろうな…と思いながらも冷静に決められてよかった。OAでFWで呼ばれてプレッシャーもあったし、点を取ることも要求されるけど、テグさんは『前で体を張ってポストプレーをしてほしい』と。2トップを組んだ浅野(拓磨)を生かすようなプレーを心がけた」

 2度追いつきながらも4―5で敗戦。初戦の黒星が響き、決勝トーナメント進出を逃した。連係を深める期間は決して長くなかったが、興梠には手応えもあったという。

 「テグさんのサッカーは分かってたし、個人的にはすんなり入れた。隣の浅野はJリーグで見てたし、広島でミシャ(ペトロヴィッチ監督)みたいなサッカーをしてた。川崎の大島くん(僚太)とかつなぐサッカーの選手が多くて、ダイレクトプレーも多くてやりやすかった。すごく内容もよかったし、ガチガチに守ってというより本当に攻撃的でたくさん点も取った。すごいいいサッカーをしてたけど、初戦を落としたのが痛かった。トーナメントを上がれず悔しかった」

 あれから5年。メダル獲得をかけた東京五輪がいよいよ始まる。今回のOAは初戦52日前の5月31日に初合流し、2度の合宿と親善試合4試合でチーム完成度を高めてきた。

 「前回、僕はすんなり入れたけど、守備の選手はラインコントロールとか普段やってない選手と合わせるのに苦労してたと思う。今回は合わせる時間もあって、うまくいっているんじゃないかな」

 OAには五輪出場3大会目の吉田、12年ロンドン五輪4位の経験を持つ酒井、リオ五輪主将の遠藤とA代表で主力を担う3人を招集。国際経験も申し分なく、守備の安定が期待できる。

 「麻也、宏樹、航がいてベストな3人だと思う。海外でバリバリ経験があるし、頼りになる。選ばれて当然な3人だと思う。特に航はリオの時も言葉よりプレーで見せるタイプのすごくいいキャプテンで、本当に心強い。五輪世代も冨安(健洋)、堂安(律)、久保(建英)とA代表で出てる選手も多くて、OAもやりやすいと思う。僕たちの時は試合があまりなくて、選手の特徴を練習で探り探りだったので大変さはあった。でも、今回の3人はすぐ対応できるような選手なので大丈夫だと思う」

 自身とともにプレーした“浦和勢”では、DF橋岡大樹とGK鈴木彩艶がメンバー入りしている。

 「橋岡は(5月に浦和で)練習参加してたけど、めちゃくちゃ下手でした(笑い)。変に組み立てとかやらずにチームのためにハードワークして、あいつなりにできることをやってほしい。彩艶の能力はすごい。一番は経験があまりないこと。それ以外は五輪のGK全員より1つ抜けてると、個人的には思う。五輪で活躍した選手がA代表で活躍したり、海外からもオファーがある。思いっきりやってほしい」

 「史上最強」との呼び声も高い森保ジャパン。1968年のメキシコ市五輪の銅以来のメダル、史上初の金メダルも期待される。

 「メダルは取れると思う。前には優秀な選手もいて、海外でやってる選手もたくさんいる。自由に個で打開できる選手が多いので大きな力になる。CBは冨安と麻也、宏樹も航と、後ろがA代表でバリバリ出ている選手ばっかりなので期待できる。FWにOA候補だったサコ(大迫勇也)を入れなかったのは、上田(綺世)や前田(大然)、林(大地)の可能性にかけてると思う。ぜひ監督の期待に応えてほしいです」

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